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2004.02.25

心理学の基礎-「知覚」に関する問題

問題番号:5-4,5-7,8-5ABC,9-3,9-4d,10-6,14-5

詳しい解説は心理学関係の本(※)にはたいてい載っているので参照してください。
※ひろみの参考書:
高橋美保・山口陽弘「試験に出る心理学」北大路書房
重野純編「キーワードコレクション 心理学」新曜社

5-4
図・・・視野の中で周囲から浮き上がり、形をもって見える領域、
地・・・図の背景となって見える領域、形をもたない
→aが間違い

5-7
心的回転
我々は、目の前にない物体を頭の中に思い浮かべ、実物を操作するのと同様に視覚イメージとして操作することができる。そのような経験的事実から、心的イメージがアナログ表象であるという仮説が導かれるが、Shepard, R. N. らは心的回転の実験を行い、こうしたイメージの特性を検討した。課題は、平面に示した2つの立体刺激が同一のものかどうか判断することである。この結果、二つの刺激の提示角度の差が大きくなるにつれ、判断にかかる時間も直線的に増加することが見いだされた。被験者の内観によれば、一方が他方に重なるまで回転させるという方法がとられたという。心的回転の研究はすなわち、心的イメージの操作は実際の対象を操作するのと同じようにアナログ的に操作されることを示唆するものである。
→bが間違い

8-5
A・・・確認できていませんが、視知覚に限らないようです→×
B マスキング・・・ある刺激の存在が他の刺激に妨害効果を持つ現象。大声で話をするとテレビの音が聞こえない~。あるいは芳香剤(いやなにおいは消えていないけれど、それをうち消すにおいで感じさせなくしている)。このマスキングは2つの刺激が同時に提示された場合でも、継時的(時間差を持って)に提示されたときにも起こる。→×
C→×・・・言語的報告を用いない、新生児や乳児を対象として知覚の実験は行われている

9-3
A→×・・・平衡感覚とは無関係
B→○
C 知覚の恒常性・・・ある対象が提示されている距離や方向、照明の強度等が変化することによって、近刺激が大きく変化しても、対象の大きさ、形、明るさ、色などはあまり変化せず比較的安定して知覚される傾向のこと。一般に知覚的手がかりが豊富に存在し、距離、方向、照明などの対象に関する情報が明確なほど、恒常性は高く、知覚的てがかりが少ないほど、恒常度は低い。
→○・・・視野が分節化しているというのは、視野が一様ではなく、いろんな手がかりによって分けられているということ
D→×・・・「額に存在する光覚受容器」はまっかなうそらしいです。

9-4d
カクテルパーティー効果・・・多数の音源の中から別々に聞き分けて特定の人と話ができる現象のこと。感覚器官に多くの情報が入ってくるときに、選択的にどれかの刺激に注意を集中する、選択的注意の一つ。→○

10-6 
A・・・私たちの日常生活において、刺激(対象)を定位する際、知覚はいくつかの異種の感覚情報の結合として成立する。人間の場合には視覚がほかの感覚に比べると、一時的に受容し処理する情報量が多く、弁別精度も高くて、視覚系からの情報を核として結合される視覚優位を示す。→○

B 静止網膜像・・・我々が視対象を注視している時であっても眼球は常に微動している。そのため視対象は常に網膜上の異なる位置に結像することになる。しかし特殊な装置により固視微動が生じても網膜像が一定の位置にとどまるようにして得られた網膜像を静止網膜像という。
実験によれば、静止網膜像は数秒程度で消失し始める。すなわち我々の視覚の持続的な成立には眼球の微動が不可欠である(視覚機能の回復にかなりの時間を必要とするわけではない)→×

C 全体野・・・ものの知覚が成立するためには、視野内に明度差のある不均質は領域が存在しなければならない。すなわち光があっても視野全体が一様に等質である場合には、我々はものの形を知覚することができない。
(奥行き知覚も保たれない)→×

D この心的回転は5-7、9-3のAでも扱われているので、同時にチェク。5-7解説より→○

14-5
仮現運動・・・離散的な変化を示す刺激によって連続的な運動感が知覚される現象→3
運動残効・・・川の流れをしばらく凝視して、ふと岸辺に眼をやると、静止しているはずのものが、先の川の流れと逆方向に動いて見えるように、刺激消失後に生じる感覚、知覚上の変化。神経系の順応によって生じるといわれる。→4
誘導運動・・・風に流される雲の動きによって夜空に浮かぶ月が動いて見える→1
自動運動・・・暗闇の中のように視覚的枠組みが失われた状態で静止光点が不規則に運動して見える→2

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