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2004.07.20

統計-多変量解析

問題番号(年度-番号):8-24,9-16,10-10,12-24,13-25,14-25

北大路書房の「試験にでる心理学 心理測定・統計編」と首っ引きでがんばりましたが、なかなかです・・・
さっきわかりませんとアップした分散分析の問題(13-25)、愛知学院の先生が統計問題の解説してるHPを思い出しました。そちらを参照して・・・

● 多変量解析とは
3つ以上の変数を同時に取り扱う統計解析の総称。(古谷野、1988)
ポイント!:①何が説明変数(独立変数、予測変数、原因となる変数で時系列的に先)で、何が基準変数(従属変数、応答変数、目的変数、結果となる変数、時系列的に後)であるのか。②分析の対象となる変数の尺度レベルが何であるのか。

説明変数(独立変数) -基準変数(従属変数)-分析方法
量的-量的-重回帰分析
量的-質的-判別分析
質・量的- 量的-共分散分析
質的-量的-数量化Ⅰ類
質的-質的-数量化Ⅱ類
特に説明変数、基準変数を分けない
量的-因子分析
質的-数量化Ⅲ類

Ⅰ.観測可能な基準変数(従属変数)がある場合
1.予測に関心がある場合
● 重回帰分析
複数の独立変数から1つの従属変数を予測したいとき。
例)失業率という量的変数を基準変数としたとき、各種の量的な景気指数(株価、外国為替など)から、失業率を予測するというもの

● 数量化Ⅰ類
基本的な数学モデルは重回帰だが、それを拡張して複数の質的変数からなる独立変数から1つの従属変数を予測したい場合

● 共分散分析(ANCOVA; analysis of covariance)
広義の分散分析の一種。系統的に条件を変化させて、測定結果がどのように影響を受けるのかを調べる方法。個体差を系統的誤差として扱って、その影響を考慮する方法。
従属変数に影響を与えると思われる独立変数の影響を取り除いて分析するときに用いる。
例)①動物に新飼料(独立変数で飼料A1か飼料A2かという質的な変数)を与えて、一定期間での体重増加(従属変数で量的)に及ぼす影響を調べたいが、実験開始時の体重(独立変数で量的)も考慮したいとき。
②教授法の優劣をテストによって比較したいとき、集団間にIQ差があると、テスト結果の意味の解釈ができなくなる。教授法のせいか、IQのせいか不明となるのでIQも考慮したいとき。

● 判別分析(discriminant analysis)
与えられた個体の持つ情報をいくつかの要素に分解し、それらの要素を重みづけることによって、その個体がどの群に属するのかを分析する手法。
例)入試の合否などの質的な変数を量的な変数で予測したい。国語、英語、数学という複数の独立変数(量的)から、合格、不合格という従属変数(質的)を予測する。

● 数量化Ⅱ類
説明変数に量的な変数を入れずに質的なもののみで質的なものを予測したい場合。

数量化理論:
名義尺度などの質的変数を含んだ場合の多変量解析の拡大適用例
説明変数が名義尺度になった重回帰→数量化Ⅰ類
基準変数が名義尺度になった判別分析→数量化Ⅱ類
名義尺度の変数の因子分析→数量化Ⅲ類
名義尺度の多次元尺度法→数量化Ⅳ類

2.仮説検定に興味がある場合
● 分散分析
数量化Ⅰ類と同じモデル。差があるかどうかに関心がある場合→分散分析、どのくらい予測することができるか→重回帰、数量化Ⅰ類

Ⅱ.特に観測可能な基準変数がないとき
1. 説明の際に有効な少数の変数を生成、合成したいとき
● 主成分分析
量的な変数から少数の変数を合成する場合

● 数量化Ⅲ類
質的な変数から少数の変数も合成する場合

2. 少数の共通の潜在変数で説明したいとき
● 因子分析
量的な変数を少数の潜在変数で説明する場合

● 潜在クラス分析
質的な変数を少数の潜在変数で説明する場合

Ⅲ.それ以外の重要な多変量解析
● 多次元尺度構成法(MDS; Multidimensional Scaling)
広義…因子分析、主成分分析、数量化Ⅲ
狭義…(非)類似データから、当該刺激を多次元空間に付置する方法
メトリックMDS…測定データが量的尺度と見なせる場合
ノンメトリックMDS…測定データが順位尺度であると仮定した時の方法

● クラスター分析
個体間の類似性をもとにして、いくつかのまとまり(クラスター)に個体を分類する手法。
  
8-24
A: 説明変数・・・複数の性格因子(量的?)、基準変数・・・販売成績(量的)→重回帰分析
B: →因子分析
C: 類似度→クラスター分析
D: 説明変数・・・能力検査(量的)、基準変数・・・適正(質的)→判別分析

Aの説明変数が量的というのがややわかりにくいです。

9-16・・・因子分析
A→× 注目している構成概念と一致するとは限らない
B→× 少ない方がよい
C→○
D→× 因子負荷量は-1~1

共通性:
ある項目(変数)測定値=共通の要因に基づく特定の値(共通性)+その項目独自に測定した特性の値(独自性)
共通性の最大値1
因子負荷量:
因子と観測変数との相関を示す値。±1を越えることはない。

10-10
上記説明文参照、基本の「き」です。覚えましょう。

12-24・・・重回帰分析・・・名古屋学院大の先生の解説から
a→○ 予測変数=説明変数 重回帰分析は基準変数が1つ、説明変数は複数、どちらも量的です。
b→○ 重回帰分析は基準変数の値を予測変数の重み付け合計点として予測する。
c→× 一般的には因果関係にまで言及しない。
d→○ 決定係数とは重相関係数の二乗で、基準変数の分散の説明率を表す。
e→○ 標準偏回帰係数で予測変数の予測に関する重みを知ることができる。

14-25・・・重回帰分析・・・先生の解説ありません!
bとeは相反することを言っています。予測変数=説明変数、多すぎるとよくないように思われるので、eが間違い。

13-25・・・分散分析・・・名古屋学院大の先生の解説から
a→× 最初に交互作用の検定をし、その後で主効果の検定を行うのが望ましい
b→○ 
c→× F値の大きさを検討すれば、有意な結果が得られる場合もある。結果の後の検討は順序が逆
d→× 主効果や全体的相互作用が有意の場合、多重比較をしても対比較にならないので不適切(私には意味不明です)
e→× 変数間の関連は、集団の分割ではなく、要因間の相互作用により検討する

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