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2004.09.19

精神状態-ストレス

問題番号(年度-番号): 9-9,11-8,12-4,13-14

●Selye, H.(1907-1982)
汎適応症候群・・・生体が急に有害刺激にさらされたときに起こる全身的な防御反応。どんなストレッサに対しても共通に生じる生体反応のパタン。
警告期・・・突然ストレス刺激にさらされショックを受けている時期
抵抗期・・・抵抗力が十分強まり、ストレス刺激と均衡がとれた時期
疲はい期・・・ストレス状態が長く続くと生体はストレスに耐えきれず、疲はいしてしまう。燃え尽き症候群の主症状として認められる情緒的消耗感は、慢性的な身体的疲労と、もう何もしたくないという深刻な心理的虚脱感の複合したもので、疲はい期に当たる典型的な症状。

●Lazarus, R. S.
初期の研究においては、精神分析における「防衛」を不安やおびえへの認知的な対処ととられ、そのメカニズムの実験的な分析・解明を試みていたが、やがて、消極的な防衛の概念よりも順応的な「対処(coping)」の概念を導入し、ストレス状況の認知・解釈、対処スタイルに関する包括的な研究を行った。

●Friedman, M.
A型行動パターン(typeA behavior pattern)
情熱的な完全主義者で、仕事や余暇においても常に先を競い、常に時間に追われている
・・・ストレスになりやすい、血圧や血中コレステロール値、中性脂肪が高く、狭心症や心筋梗塞の発症率が高い

●Holmes, T. H.とRahe, R. H.
社会再適応評価尺度・・・心理的ストレス刺激としての強さの尺度、ライフイベント理論

●対処行動
ストレス下では、生体はストレスに立ち向かい克服しようとしたり、ストレス事態から逃げようとして、逃避・回避・攻撃などの様々な対処行動を行う。対処行動を試みること自体ストレスの原因となる。

H9-9
A・・・「特異な」→「共通の」、「適応」→「汎適応」なので→×
B→○
C・・・負の相関→×
D・・・セルフ・エフィカシー=自己効力感→○

H11-8
A →○
B・・・「制御できる」ストレッサーならストレス反応を誘発しない。「制御できない」の誤り→×
C・・・Cannon, W. B.ではなくてSelye, H.→×
D・・・防衛反応は、逃避・回避・攻撃など様々→×

H12-4
a→○・・・11-8Dとの関連
b→○
c→○
d→○・・・Lazarusの研究
e→×・・・サルを使った実験を行い、正しい対処行動を身につけても、頻繁にストレスにさらされると、対処行動を取らなければならないことがストレスとなり、ストレス反応が増大することを明らかにした。

H13-14
A→○
B→○
C→○
D・・・Cannon, W. B. ではなくLazarusとフォルクマン→×

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コメント

シャロンさん、質問ありがとうございます。

第四次予防というのは聞いたことがありません。これはたぶん真っ赤なでたらめ記述だと思います。予防は一次~三次で終わりです。
問題文にあるように、第一次予防は啓発活動、第二次予防は、まだ問題にはなっていないけれど、なりそうな人に対して、問題が起こらないようにケアをすることです。第三次予防は、もう問題化(発病など)している人へのケアです。

投稿: ひろみ | 2004.09.19 19:15

 ストレスつながりで教えてください!5-89のDですが、ストレス予防対策の第四次予防って、何かあるのでしょうか?

投稿: シャロン | 2004.09.19 18:00

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