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2004.10.03

心理療法-集団療法

問題番号(年度-番号): 4-58,5-67,7-81,8-69,15-62

これといって解説しにくいので、正しい記述と、誤りの記述を集めてみただけです


4-58
A.集団療法は、初期の頃は経済効果を考えて実施されたが、次第に個人療法とは異なる意義が認められるようになった
C.集団療法では集団の構成により効果に大きな差が見られるので、治療集団の構成に充分配慮することが重要である
D.集団療法を行うThは、集団内の力動性について絶えず目を配る必要がある
5-67・・・エンカウンターグループに2名のファシリテーターがつく場合
B.カウンセリングやエンカウンターグループについてのお互いお考えを、大体知っている方がよい
C.時にはセッション外の時間に、二人でプロセスなどについて話し合うことが必要である
E.セッション内で、ファシリテーターの間で率直な意見や気持ちを交換することは、グループにとって促進的であることがある
7-81
A.いろいろな参加者がいるのだから、グループがすすまなくても、一番弱い人のペースに合わせて、グループをすすめるのが臨床心理士の心構えである
B.臨床心理士は、たとえグループのその場にいなくとも、臨床心理士としての役を果たせる
D.個人セラピーと違って、集団療法独自の過程をすすむ場合もある
8-69
a.Slavson, S. R.によって始めれれた集団活動療法は、プレイセラピーにあき、言語による心理療法には抵抗のある潜伏期、思考期の子どもに、特別な効果をもつ・・・調べられていません
15-62
C.メンバー間の同一視は、「人の身になる」ことの学習を促進する
D.ガイダンスは、集団初期の混乱を少なくする


4-58
B.人間は社会的動物だから、集団適応の改善を目指すのであれば、集団療法は個人療法より優れている・・・どれかの療法がどれかの療法より「優れている」ということはない
5-67・・・エンカウンターグループに2名のファシリテーターがつく場合
A.フレッシュな気持ちで参加するために、事前の打ち合わせをあまりしない方がよい
D.ファシリテーター間にメンバーの発言の受け取り方に相違がある場合には、その相違を出来るだけメンバーに気付かれないように注意しなければならない
7-81
C.ある一人の参加者がグループのその場にいなくなった場合、臨床心理士や他の参加者は、そのままグループをすすめるのが原則である
8-69
b.精神分裂病の集団精神療法では言葉による相互作用が無理なため、料理やカラオケなどが、プログラム化されて活用される・・・「カラオケ」がまちがいか???
c.薬物依存や犯罪者に有効とされるコンフロンテーション(直面化)・グループは、メンバー間で対決させることによって怒りの解消をはかるものである
d.人格障害は精神分裂病者と似かよった行動パターンを表すので、精神分裂病者と一緒に集団療法を組むとうまくいく・・・「似かよった行動パターン」「うまくいく」がまちがい?
e.集団療法では、メンバーが個人治療者の悪口や、施設や病院の長に対する攻撃をすることが少なくない。グループ外の適応のため否定的な感情を出しすぎないよう抑制しなければならない
15-62
A.自己開示は、集団における「まとまり」感覚を弱くする
B.洞察よりもカタルシス体験が重要である

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コメント

8-69、bについて、レオナさんと同じです。
私が実習にいっていたけっこう重篤な方が参加されているデイケアでも集団精神療法を積極的にとりいれていました。
デイケアの集団療法にでられる方であれば、言語での相互作用もありました。
ただ、その場にいたくなくなったり、いられなくなったりした時に自由に抜けられることや、ちょっと離れたところでからの参加等、無理をしないように保障はされていました。
ドクターや心理士が様子をきちんと把握され、フォローもいろいろなかたちでなさっていらしっやいました。
プログラムでは、カラオケは好きな方も多いですし、けっこう大事プログラムのように感じましたので、カラオケが理由ではないと思います。

7-81 Bは、担当の臨床心理士がついていなくても集団療法の専門家がやっている集団療法には参加が可能で、「参加しての感想」を聞いたり、フォローしたり、集団療法の専門家と連携しての治療もあるからだと思います。

集団療法と言う場合は、自助グループとは違って、専門家が必ずつつくのではないでしょうか?

違っていたら、訂正してください。

投稿: ほんわり | 2010.08.07 07:12

コウスケさん、コメントありがとうございます。
集団療法の過去問は、偏りがあるというか…一生懸命考えても、すっきり納得できない記述が多いですね。
7-81Bについての私の意見です。集団療法にはファシリテーターや時には観察者という役割がありますね。そのファシリテーターや観察者の役を参加者が担う場合や、参加者が互いに役割を持って進めるロールプレイもあります。そのような場合は、事前のセッションで各役割や進行方法を打ち合わせ、本番のセッションを持ち、終了後に振り返りや報告などシェアリングの時間を持つという流れで進行することが多いでしょう。臨床心理は事前のセッションと、シェアリングの時間で関わりますが、本番のセッションでは、その場にいないとも言えます。
ですから、参加者だけで進行できるような集団療法の場合は、「臨床心理士は(事前に打ち合わせをすることで、)たとえ(本番の)グループのその場にはいなくても役割を果たせる」のではないでしょうか。

投稿: ひろみ | 2010.08.06 23:02

7-81のBについてです。
「臨床心理士は、たとえグループのその場にいなくとも、臨床心理士としての役を果たせる。」とありますが、なぜ??なのでしょう。いくら考えても調べても理解不能です。
集団療法ではグループのその場の空気も、グループの力動を捉える上で重要だと思うのですが。「臨床心理士としての役」がポイントなのかなぁとは考えていますが・・・。
少しみなさんの知識を貸していただきたいです。

投稿: コウスケ | 2010.08.04 20:18

レオナさん、コメントありがとうございます。
確かに!「無理なため」という表現はひっかかりますね。正しい記述にするとどうなるんでしょう?
「言語による療法が困難なので」?
「言語による療法をうながすため」?
「言語によるコミュニケーショントレーニングのため」?

投稿: ひろみ | 2009.10.28 12:02

8-69、bの「カラオケ」についてですが、
都内のいくつかの有名大規模精神病院デイケアにて、
プログラムになっています。おそらく、「言語による療法が無理なため」が間違いでしょう。
「無理だから」ではなく、カラオケを人前で歌ったり、人が歌うのを聴いたりすることも、重度な統合失調の人にはリハビリ効果があるようです。

投稿: レオナ | 2009.10.28 10:38

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