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2004.10.02

心理療法-イメージ療法

問題番号(年度-番号): 7-85,8-80,9-84,11-65,13-62,14-84D

●イメージ療法
Clの内的イメージを膨らませ、体験させることで治療を促す手法
自由イメージ法と指定イメージ法
導入時にJacobson, E. の漸進的弛緩法などを用いることが多く、リラックスさせてイメージの喚起を促す
イメージをその場では解釈せず、その後面接を行う
いわば通常の面接が言語を媒介として行われるのに対して、その前の段階で、非言語的なアプローチを試みるのである
技法としては応用が効き、特に器具等を要さないという利点があるが、自我の弱い重篤なClには不適な手法、統合失調症にはまったく向いていない

Leuner, H.・・・誘導感情イメージ法(GAI)
Desoille, R.・・・指導(誘導)覚醒夢法
Ahsen, A.・・・直観像法
Virel. A.・・・夢療法
水島恵一・・・イメージ面接
栗山一八・・・自由イメージ法
田嶌誠一・・・壺イメージ療法
藤原勝紀・・・三角(形)イメージ療法
成瀬悟策・・・催眠イメージ面接
増井武士・・・イメージドラマ法
柴田出・・・イメージ分析療法


7-85
a.投影法検査はイメージを中心にしたものなので、イメージ療法の一種と考えることができる・・・13-62A
c.言語を主たる媒介にした面接ではなく、イメージを主たる媒介にする技法で構成されたものがイメージ面接である
d.催眠状態ではイメージが活性化されやすいとされ、その利点を生かしたイメージ技法が、催眠イメージ面接とされているものである
e.イメージ技法は、そのイメージの与え方によって、指定イメージ法と自由イメージ法に大別することができる
8-80
b.催眠療法においては、ごく初期の頃からイメージが大前提のように用いられてきた
c.行動療法では、イメージが現実行動や現実場面の代わりに用いられる場合がある
d.ユング派の心理療法では、集合的無意識や元型がイメージによって象徴的に把握される体験をベースにしている
e.イメージ療法には、「壺イメージ療法」や「三角イメージ療法」など独特な療法が開発されている
9-84
A.身体感覚を捉えるフォーカシングでは、イメージが大きな役割を果たす場合が多い
B.イメージを用いた心理面接を行う場合、時にClが混乱する可能性もあるので、何らかの制限をするなどの注意が必要である
C.心理面接にあたっては、イメージはClの内的世界を具体的・直接的に表現する、極めて重要な意味を持つ場合がある
11-65
A.催眠イメージを利用すると、暗示で進み方を適度にコントロールできるので、安全に、しかも効果的なイメージ面接ができる
C.催眠イメージを利用すると、実際と同じような体験ができ、しかもそれにとらわれない態度もとれるので、効果的が期待できる
13-62
A.イメージ療法は、広義には内的なイメージを膨らませながら体験させることを心理療法の中心におくものをいう。箱庭や描画を用いるものをはじめ、広く投影法も含めて考えることができる・・・広義のイメージ療法
D.イメージ療法は、狭義には主に視覚イメージを中心にした一定のイメージ技法を用いて行うものをいう。イメージ技法には、大別して自由イメージ法と指定イメージ法がある
14-84
D.イメージ療法は、一定の手続きによるイメージ現象に注目して心理援助に用いるもので、自由イメージ法と指定イメージ法に大別される


7-85
b.イメージ技法は、イメージを取り扱うことを主眼にして技法であり、一定の手続きが確立されている・・・「一定の手続きが確立されている」が×?
8-80
a.イメージは心理療法において重要な役割を果たしているので、理論の異なる心理療法においていろいろな用いられ方をされており、イメージに対する理解も一致している・・・「理解も一致」が×?
9-84
D.「自由連想」や絵画、箱庭などに現れるイメージは、その意味を的確に言語化して、Clに返さなければ効果がない
11-65
B.イメージ面接は、自由に広がるイメージ体験を必要とするので、催眠暗示等でコントロールしては効果が損なわれる・・・9-84Bとの関連、何らかの制限が必要
D.催眠イメージは性的な象徴に関係するので、一般にClによっては壺のイメージを利用すると効果的である・・・催眠イメージと壺イメージ療法は全く別のもの 
13-62
B.イメージ療法とは、一般に閉眼状態の下で視覚イメージが自然に浮かんでくるのを待つ手法をとる。自由イメージ法ではこの手法が中心になるが、それが困難な場合のために指定イメージ法が開発されている・・・「それが困難な場合のために」が×。指定イメージ法はClがイメージを扱いやすくするために開発された?
C.イメージ療法には、狭義のイメージ技法としてLeuner, H.の直観像法、Ahsen, A.の誘導覚醒夢法などの技法がある。本邦ではイメージ分析療法、三角形や壺を指定する独自のイメージ技法が開発されている・・・Leuner, H.は誘導感情イメージ法(GAI)、Desoille, R.が誘導覚醒夢法、Ahsen, A.が直観像法

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