A-B-Xモデル(コミュニケーション理論)
対人相互作用過程を説明するためにNewcomb. T. M. が提唱したモデル。
ある対象(X)に対する2者A、Bからなるシステム。
AとBの態度が不一致の場合、システムは不均衡となり緊張が生じるので、そこに一致した態度を回復しようとする圧力が生じること。緊張の程度は、A,B間の魅力のズレ、Xの重要性などによって決まる。一致した態度を回復するためには、Xに対する態度が同一になるようにどちらかが相手に説得のコミュニケーションを行うか、あるいはどちらが相手からのコミュニケーションによって態度を変えるなどで、A-B-Xの構造が対象になるように変化する。
(例)
夫(A)・・・会社を辞めて起業(X)したい
妻(B)・・・反対
夫と妻の間にコミュニケーションが起こる
→夫が起業を考え直す または 妻が起業を支持 →起業に対する夫と妻の態度が一致
→一致が得られない →夫の妻への好意が減少することで緊張が低減される場合もある
※A-B-Xモデルは、Heider, F. のバランス理論をコミュニケーション事態へと応用したもの
※AとBの間で互いの魅力が負(-)の関係にあるときは、相手への関心がなくなり、一致した態度を回復しようとする圧力が生じなくなる。この状態は無均衡と呼ばれ、不均衡と区別される。
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