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2004.11.24

精緻化可能性モデル(2)

昨日の説明だけでは、中心ルートの中味までわかりませんでした。フローチャートになっていて、書き写すのが困難です。(^_^;
問題をやって補足とします。

ようやくアマゾンに私の新刊が登場しましたが、イメージ(表紙の画像)がないです。
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Petty, R. E. & Cacioppo, J. T. による精緻化可能性モデル(elaboration likelihood model) による態度変化の生起過程の説明として妥当なものはどれか。

1.説得内容の個人関連性が弱い場合でも、送り手の魅力や専門性が高く論拠が強いときには中心ルートによる態度変化が生じる。
2.予め有していた態度に反する説得が行われる場合、説得内容の個人関連性が高いと、論拠の弱いメッセージであっても説得されやすくなる。
3.強い論拠を含む説得内容の場合は反復呈示することで説得効果が増すが、弱い論拠の場合は反復呈示を行うと説得力が低下する。
4.説得内容の呈示の際に注意をそらすような刺激を与えると、受け手はより意識的にメッセージを吟味しようとするので周辺ルートによる処理が行われやすい。
5.説得内容に関して受け手に既存の知識がない場合、メッセージを反復呈示することで説得内容を深く吟味することになり、中心ルートによる処理が行われやすくなる。

解答:3
1・・・この場合は中心ルートではなく周辺ルートの態度変化が起こりうる。
2・・・この場合は説得されにくくなる。
3・・・Petty と Cacioppo (1985) の実験で、この仮説を検証している。強い論拠がある場合の反復呈示は説得の効果があったが、弱い論拠のときは効果が低減した。
4・・・注意の妨害はメッセージ内容を吟味する能力を規定する要因のひとつ。メッセージ内容以外に注意を向けなければならない刺激が与えられると、メッセージを吟味する能力が低下する。
5・・・この場合は周辺ルートで説得の効果があがりやすくなる。

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