スタートラインと銀河鉄道の夜
メンテナンスから一夜明けました~。ひとみさん、コメントありがとう&オメデトウございます。5万円高いですね。でも、こういのをうれしい悲鳴というのでしょう。
心理学用語をアップしてから、検索機能を貼り付けました。でも、あきません。ココログ全部からの検索になります。しかも最新記事のみ。今、サイト内で、最新記事以外からも検索できる方法を問い合わせ中です。
みどりさんが書いてくださった「スタートラインにたった」について、私が思うことを書かせてください。
私はのこのこさんのことを思っています。臨床心理士にこだわってしまう、その気持ちわかっていると私は思います。のこのこさん、すごくがんばって大学院まで入られたんですから、だからもうひとがんばりしましょう。私は仕事を休んで、ん百万円の年収を2年分棒に振って、家族にも迷惑かけて、わがままして合格できただけです。だから、のこのこさんがそうできない状況を抱えて、しんどい思いをされているのに対して、申し訳ない気持ちがします。昨日不合格がわかった仲間も、仕事をかかえながらの勉強でした。のこのこさんと同じです。
それまでしないと取れない資格ってなんだろうと思います。でも、どうしても欲しかったから、一番短い期間で取れるように、私はわかがまますることを選んだんです。
私は新刊本の中で、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」について少し書いています。私は臨床心理士資格は、ジョバンニが持っていた、銀河鉄道をどこまでも行ける通行券のようなものだと思っています。
銀河鉄道の乗客はみんな死んでしまった人たちでした。銀河鉄道はその人たちを天国への駅、サウザンドクロス駅まで運ぶのです。
乗客みんなが茶色か灰色の普通の切符を持っていたのに対して、ジョバンニだけは特別な通行券を持っていました。それは銀河をどこまでも行ける切符でした。つまり、それは命を持っているジョバンニには未来がある、ということだと思います。未来はどこまでも無限大に広がっていて、そこを旅することがジョバンニは許されているのです。
ジョバンニは学校ではいじめにあい、父は行方不明、母は病気という貧困の中でアルバイトをして生計を助けていました。疲れて生きる希望もなくしていました。それが銀河鉄道の旅で、自分が未来への切符を持っていることを知らされたのです。それは死んでいった友だち、カムパネルラの分も生きなければならない意味も含まれていました。また何よりも、「幸い」(世の中の役に立つこと?)を求めて人は生きて生きていかなければならない、それが生きているものの使命であると教えられました。
サウザンドクロス駅で、カムパネルラも他の乗客もみんな降りてしまって、ジョバンニは地上に戻りました。彼の家路を急ぐ彼の足取りは、生き生きと元気を取り戻していました。しかし彼のもとへカムパネルラが死んだという知らせが届きます。
銀河鉄道をどこまでも旅ができる通行券はだれでもが持っています。ただ、心理の世界ではそれは臨床心理士の資格だと思います。これがあれば、今の日本ではどこでも心理の専門家として通用します。だからみなさん、こんなにがんばって取得を目指しているのでしょう。
でも、通行券には責任がついているのです。ジョバンニが感じ受けとめた責任です。つまり、「幸い」を求めるために使うということです。通行券を持たない人のためにも使わなければならないということです。みどりさんがおっしゃった「スタートライン」の意味はここにあると思います。
通行券を持っているだけでは意味がありません。どのように使っていくかが肝心です。「幸い」のために使えるかが重要です。このことを忘れないでおこうと思います。
書きながら、この「通行券」は私の最初の本では、中島みゆきさんの「銀の龍の背に乗って」の「銀の龍」に相応するなぁと思っています。「銀の龍」は非力な自分に、かわいた砂漠に雨を降らせる力を与えてくれる、個人が持つ技能だと解釈しています。
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