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2005.01.20

心理学史-過去問の確認

次に進む前に、心理学史関係の過去問の確認をしていおきましょう。
問題は、H3-1,H5-2,H10-22,H12-1でした。

3-1
→解説は不要ですね。今はこんな簡単な問題は絶対出題されることはない、ということを確認しておきましょう。

5-2
→行動主義の項目(環境主義、内観法の否定、動物実験)はどれも正しいと言えます。ゲシュタルト心理学も知覚の重視、全体観は正しいと思えます。現象学的方法というのはも、知覚現象を観察し、実験などによって条件を変化させて現れ方を比較する方法です。図と地のルビンや色彩の見え方の研究をしたカッツがおもな研究者です。現象学的方法はゲシュタルト心理学に大きな影響を与えたので、無縁とは言えません。欲動論も分析法もフロイトにはあてはまりそうだし・・・でも分析法というのは、Wundt にも当てはまりますね。
Wundt との比較という点では、
意識(Wundt)←→無意識(精神分析学)
要素主義(Wundt)←→全体観(ゲシュタルト心理学)
内観(Wundt)←→内観の否定(行動主義)
という対比で正解はcになるのでしょう。

10-22
心理学史と統計がミックスされた問題です。
AはTolman, E. C. なので「新行動主義」になりますが、「認知論的行動主義」と少し迷います。
Bは積率相関係数から「Pearson, K. 」に決まります。
またDは、Tolman, E. C. ならば、「媒介変数」です。
ここまでしぼれば、Cに関しては、統計関係の過去問で再三出題されている「因果関係」であることがわかります。
正解はa

12-1
操作的定義というのは、具体的に変数を操作して、実験等により確かめることで定義するという意味でしょう。行動主義の手法です。
対位的定義というのも、聞いたことがないですが、Lewin, K. といえばゲシュタルト心理学なので、「対位」というのは、ゲシュタルト心理学が言う、要素が全体の中でどのように位置づけられるか、ということと関連がありそうです。
すると、内含的はWundt の内観による方法だろうと推測できます。
ただ、この問題はA,Bがわからなくても、CとDが易しいので、正解はわかります。

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