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2005.01.28

知覚・認知-その他の問題

過去問にある、知覚・認知に関するその他の問題をおさらいしておきます。
問題番号(年度-番号): 
●図と地: 5-4,9-3B
●知覚の恒常性: 8-5A,9-3C
●視覚優位: 10-6A
●静止網膜画像: 10-6B
●全体野: 10-6C
●マスキング: 8-5B
●カクテルパーティー効果: 9-4d
●新生児、乳児の知覚研究: 8-5C
●盲人の障害物知覚: 9-3D

●図と地・・・視野の中で周囲から浮き上がり、形をもってみえる領域を「図」、その背景となって見える領域を「地」という
5-4
a.大きい領域の方が図になりやすい。→×
b.図は地より注意の対象となりやすい。→○
c.規則的な形状の領域が図になりやすい。→○
d.図は形をもつが地は形をもたない。→○
e.図の面はかたく、地の面はやわらかく感じられる。→○
9-3
B.図と地の反転現象では、図となった部分が地となった部分よりも近くに見える。→○

●知覚の恒常性・・・知覚の恒常性・・・明るさや距離、角度によって近刺激の特徴がさまざまに変化するにもかかわらず、遠刺激の構造や性質が比較的普遍のものとして知覚される現象
8-5
A.知覚の恒常現象は、視知覚にのみの独特な現象である。→×・・・調べられていませんm(__)m
9-3
C.知覚の恒常性は、一般に、視野が分節化しているほど高くなる傾向がある。→○・・・一般に、知覚的手がかりが豊富に存在するほど、恒常性は高い

●視覚優位・・・人間の場合は一般に視覚からの情報量が多く、弁別精度も高いため、視覚系からの情報を核として情報処理がなされる
10-6
A.健常者の場合、例えば、縮小や変形を生じるレンズなどを用いて、見えの大きさ・形と、実物に触った大きさ・形との間に不一致を生じる場面を設定すると、一般に、見えに依存した大きさ・形の判断がなされる。→○

●静止網膜像・・・特殊な装置により、眼球に微動が生じても網膜像が一定の位置に止まるようにして得られた盲目像。静止網膜像は数秒程度で消失しはじめるが、何らかの意味のある形のまとまりごとに消失していく。視覚の持続的な成立には眼球の微動が不可欠である。
10-6
B.静止網膜像の実験では、観察開始後まもなく、図形や文字の形態が崩れていき、やがて完全に消失する。そしてその視野機能が回復するには、かなりの時間を必要とすることが見いだされている。→×・・・短時間で回復する

●全体野・・・刺激閾以上の光があっても、視野全体が一様に等質である場合に、ものの形を知覚できないこと
10-6
C.視野全体が一様で等質な全体野(等質野)では、物事の知覚が成立しなくなるほど、種々の知覚機能が阻害されるが、奥行きの知覚だけはほぼ保たれている。→×・・・奥行きの知覚も成立しない

●マスキング・・・ある刺激の存在が、他の刺激に妨害効果をもつ現象
8-5
B.マスキングの現象は、2つの刺激を同時に提示したときに生じるが、刺激を継時的に提示したときには生じない。→×・・・継時的提示でも生じる

●カクテルパーティー効果・・・多数の音源を別々に聞き分けて、特定の人と話のできる現象
9-4
d.カクテルパーティー効果は、選択的聴取の一つの例である。→○

●新生児、乳児の知覚研究: 8-5
C.知覚の研究は、主に言語的報告を手がかりにするため、新生児、乳児の知覚研究は、発話開始までには行うことはできない。→×・・・ギブソンとウォークの視覚的断崖による実験などがある

●盲人の障害物知覚: 9-3
D.盲人の障害物知覚は、聴覚による反響知覚よりも、額に存在する光覚受容器による顔面視野による。→×・・・反響知覚による

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