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2005.01.12

心理学史-作用心理学とヴュルツブルク学派

作用心理学では、Wundtの要素主義的意識心理学に対して、心理学の対象を意識の作用であるとした。
ヴュルツブルク学派はWundtが実験的研究は不可能とした高次の精神機能、特に思考・判断について要素を見いださそうとした。
これらの流れがゲシュタルト心理学の母体となっていった。

Brentano, F. (1838-1917)
 作用心理学、「意識の内容を研究するのは現象学、意識の作用を研究するのが心理学」である、『経験的立場からの心理学』(1874)
『頻出問題』の記述
直接与えられる経験を構成する意識の要素ではなく、意識の作用を研究するべきだと主張した。(p.26)

Stumph, C. (1848-1936)
経験を要素に分割することは、経験を人工的かつ抽象的なものにしてしまうとしてWundt的な方法論に反対の立場をとった。

ヴュルツブルク学派
『頻出問題』の記述
高等精神作用を主な研究対象とし、実験的・組織的内観法を重視した。(p.18)
簡単な精神作用に限定されていた実験心理学的手法を、初めて高等精神作用にも拡大し、その機能を明らかにしようとした。(p.26)
Kuple, O. (1862-1915)
 無心像思考(感覚内容やイメージをともなわない思考のこと。意識態という言い方もする。)

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