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2005.01.31

条件づけ

ランキングごぼう抜きできています。ありがとうございます。今日も、右上のクリックをよろしくお願いします。

明日は午前9時から午後11時までお出かです。今日も十分くたびれましたが、明日は今日よりもっと新規記事のアップが難しそうあなので、がんばります。
でも、『頻出問題』に要点がまとめられていて、これを読んでおいてもらったらいいじゃん、と思いました。私も去年まとめはしたし、同じことをまた書いても・・・でも、昨年自分が書いた条件づけの記事を見直して見ると、「おお! 『頻出問題』から補足できる事項があるわ!」と気づきました。だから、昨年の記事に、『頻出問題』から補足をして、パワーアップさせます。私も省エネできて、一石二鳥?

対応する過去問: 4-4,6-11,7-10,8-28,10-2,11-11,13-10,14-10

●学習の定義
 経験による比較的永続的な行動または認知の変容

●古典的条件づけ(レスポンデント条件づけ)
無条件刺激(UCS)・・・肉
無条件反応(UCR)・・・唾液反応
UCS→UCR・・・学習が関与しない生得的な反応

肉を与える際にベル音を鳴らす
ベル音を聞いただけで唾液反応が生じるようになる

条件刺激(CS)・・・ベル音
条件反応(CR)・・・ベル音で生じる唾液反応
CS→CR

『頻出問題』から補足
※無条件反応(UCR)と条件反応(CR)は必ず同一の反応形態を示すとは限らない。類似の反応型を示すことは多いが、準備反応や部分早発反応ととらえる方がよい。

※同時条件づけ・・・CSとUCSを同時に提示
※延滞条件づけ・・・CSの提示後一定時間を開けてUCSを提示
※痕跡条件付け・・・CSの提示終了後ある程度時間をおいてからUCSを提示
※逆行条件付け・・・UCSの提示終了後にCSを提示→一般に条件付けは成立しない 

※般化・・・条件刺激と類似の刺激を提示した場合にも条件反射が生じること

※消去・・・CSの後にUCSを提示するのをやめればCRが消失すること
※脱制止・・・消去訓練中にCSの提示の途中で他の刺激を提示すると、一時的にCRの強度が回復すること

●道具的条件づけ(オペラント条件づけ)
正の強化(報酬訓練): 行動→報酬(正の強化刺激)→行動の生起率が上がる
負の強化(回避訓練): 嫌悪刺激(負の強化子)→回避行動→回避行動の生起率が上がる
正の罰(罰訓練): 行動→罰(負の強化刺激)→行動の生起率が下がる
負の罰: 行動→正の強化子の除去→行動の生起率が下がる

※連続強化・・・反応が自発されるたびに必ず強化を受ける
※間歇強化・・・反応がときどきしか強化されない
※弁別訓練・・・類似した刺激の一方に対して強化を行い、2つの刺激を区別するようになる訓練、強化が行われた刺激を弁別刺激という

『頻出問題』から補足
●古典的条件づけとの対比
※オペラント条件づけは、随意筋に依存した動作的反応が条件づけられる
※条件刺激は特定の強化スケジュールと対比させて明瞭に呈示される(これは古典的も同じ)
※オペラント条件づけは生体の能動的な環境への働きかけに対する条件づけなので、古典的条件づけのような由発的な刺激は必要ない

●プリマック(Premack) の原理
「より生起確立の高い行動はより生起率の低い行動を強化する」
例: 遊びが好きで勉強しない子どもに対して「勉強したら遊んでいいよ」と言う

●行動対比
2つの事象が異なる刺激を含み、かつ、一定時間ごとに入れ替わるとき、一方における反応率の低下が、他方における反応率の増大をもたらすこと


過去問:
4-4
A・・・手伝い→小遣い(正の強化刺激)→手伝いの生起率が上がる・・・オペラント条件づけ(正の強化)
B・・・梅干し(条件刺激)→唾液(条件反射)・・・古典的条件づけ
C・・・病院(注射とむすびついた条件刺激)→こわい(条件反射)・・・古典的条件づけ
D・・・罰→宿題をしたら罰をうけなかった(回避行動)→回避行動(宿題をする)の生起率が上がった・・・オペラント条件づけ(負の強化)

●レスポンデント条件づけ
6-11・・・答えが間違っているのではないでしょうか。bは正しい記述です。aeが間違い?
a・・・中性刺激とは特定の反応を誘発しない刺激のことなので、誤り
b・・・逆行条件づけの記述、正しいです
c・・・消去→○
d・・・般化→○
e・・・脱制止は消去手続き中に条件刺激以外の刺激が提示されると一時的に条件付けが回復する現象のこと、したがって誤り

7-10
A→○
B→○・・・般化
C→×・・・「無条件刺激」と「条件刺激」が逆。「条件刺激を繰り返し提示しても、無条件刺激を対提示しないと・・・」が正しい
D→○・・・10-2と同じ

10-2=7-10e
ある一定の周期で生物に代謝や行動が内発的に生起する現象を生物リズムという。この中で、約一日の周期を持つものをサーカディアンリズムと呼んでいる。リズムを発現させる機構は生物時計である。一定の時間に食事を摂るという人間の摂食行動はこのサーカディアンリズムとレスポンデント時間条件づけとが関与している。この行動は
生得的反応である摂食リズムが時間条件でうけの手続きによって一日のある時刻に結びつくように形成されたものである。

13-10
無条件刺激・・・警告音
無条件反応・・・覚醒
条件刺激・・・膀胱圧の高まり
条件反射・・・覚醒

●オペラント条件づけ
8-28
a→○・・・オペラント条件づけは随意反応に対してである
b→○
c→○
d→○
e→×・・・これは罰訓練、負の強化は嫌悪刺激に対して回避行動をとらせて、回避行動の発現頻度をあげるように操作すること

11-11
人や動物が行う自発反応に刺激を外的に随伴させたときに、その自発反応の頻度が増大する場合には、この手続きを正の強化という。また、随伴される刺激を正の強化子とよぶ。一方、生体の自発反応に刺激を外的に随伴させることで、自発反応の頻度が低減する場合には、その手続きを罰とよぶ。
・・・罰では反応の頻度が低減する

14-10
反応に随伴して何らかの結果を与えるとき、反応を強化するという。反応を強化しないでおくと、その反応は消去される。一方、ある刺激に条件づけられた反応が、他の刺激に対しても生じることを般化という。さらに、ある刺激に対しては強化し、別の刺激に対しては強化しないという手続きをとると、前者では反応が生じ、後者では反応が生じなくなるが、この手続きを分化という。
・・・「分化」と「弁別」について調べましたが、古典的条件づけのときは「分化」、道具的条件付けのときは「弁別」ですが、どちらも同じ意味で使われることがあるようです。(ややこしい)

チェック甘いですが、くたびれて限界です。ごめんなさい。m(__)m

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コメント

めぐみさん、質問ありがとうございます。

無条件反応は学習が関与しない反応です。この過程では、膀胱圧の高まりで覚醒が起きない(ために夜尿してします)人に対して、膀胱圧の高まりで覚醒が起きるように条件づけるものです。訓練の開始前は膀胱圧の高まりによって覚醒が起きていないので、膀胱圧の高まりは無条件刺激ではありません。

無条件刺激として警告音が選ばれています。警告音が鳴ればたいがいの人が覚醒します。無条件反応です。その無条件刺激に膀胱圧の高まりを随伴させ、膀胱圧の高まりだけで覚醒が生じるように条件づけるのです。

投稿: ひろみ | 2006.07.29 16:05

質問させて頂きます。

13-10ですが、解答は以下のようになっています。

>無条件刺激・・・警告音
>無条件反応・・・覚醒
>条件刺激・・・膀胱圧の高まり
>条件反射・・・覚醒

私の考えでは、無条件刺激と条件刺激が逆のように思えるのですが?

無条件刺激:膀胱圧の高まり
無条件反応:覚醒
(これが生得的反応)
条件刺激:警告音
条件反応:覚醒

私の考えが間違っているのでしょうか?
解らないので、質問させて頂きました。

投稿: めぐみ | 2006.07.29 14:51

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