私が好きだった劇場
映画に行ってきました。今どきの劇場で、私は映画が始まる前から傷ついてしまいました。もう、劇場で映画は観たくないです。
今はもっぱら歌劇通いのひろみですが、大学生のときはたくさん映画を観ました。毎週劇場に足を運んでいました。たいてい大阪の2本600円の劇場でしたが、たまに京都まで足を延ばして、3本900円の祇園会館にも行ったものです。私の生涯No.1は『忘れじの面影』というふる~い映画です。パンフレットもなにも手にはいらないので、せめてポスターが欲しくて、劇場の人に頼んで、上映最終日にもらいに行ったこともありました。この映画のテーマ曲は、フジコ・ヘミングさんがよく演奏している、リストの『ため息』です。
今日観た映画はとてもよい作品だったと思います。難しいテーマから逃げないで、しんどい部分も入れて、でも、希望とハッピーエンドで締めくくられていました。選んだのは夫ですが、舞台は1968年の京都でした。主人公は高校生。我が夫もそのときちょうど高校生だったはずです。それでかよ、と思いました。ちなみに私は夫とは年齢差がたくさんたくさんあります。
映画はよかったです。でも、暴力のシーンが、私にはきつすぎました。耐え難かったです。観ていられなかったです。
そのちょっと前、上映前にいろいろある予告編からそうでした。私が好きだったころの劇場では、予告編を観るのもまた楽しかったです。全部観たい映画ばかりに思えましたよ。ところが今は、ほとんどがホラーと暴力でした。これでもかこれでもかと見せられました。
「ニューシネマ・パラダイス」ではありませんが、私にとっても「映画」=「夢」でした。うっとりしたり、切なくなったり、ハラハラしたり、ドキドキしたり、そんな世界のどっぷ~んとはまりに通っていたのでした。でも、今はそんな世界はどこに行ってしまったのでしょう。スクリーンの中にあるのは、ただただショッキングなシーンの連続のように思えました。
ということで、ちょっぴり傷ついてしまいました。もう劇場には行きたくないです。
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