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2005.02.03

記憶

節分の今日は、「記憶」についてです。これは過去問が多い・・・早くスーパーに寿司を買いに行きたいひろみですが、勉強してからにします。売り切れてしまわないうちに行けるようがんばります。例によって、「過去問解説」に以前書いたことに補足をします。
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対応する過去問(年度-問題番号):6-10,7-13,9-4abce,8-5D,12-22,13-3

●記憶
外界から刺激が入ったとき、ごく短時間(数百ミリ秒)の感覚レベルの記憶(感覚記憶)となるが、その一部が数十秒間持続する短期記憶になるそしてその中の一部が長期に持続する長期記憶になる。
記銘→保持→再生の過程→6-10d
1960s~、記憶現象=情報処理理論と捉えて、符号化→貯蔵→検索

●記憶の容量
感覚記憶・・・感覚器官を通して入ってきた情報がそのまごく短時間保持される記憶。容量に制限なし。
短期記憶・・・7±2チャンク、チャンクとはまとまりの単位→6-10b
『頻出問題』
Brodadbent, D. E. 「短期記憶は限られた量の情報のみを選択できるフィルターとしての特性を持つシステムで、したがってある時点で若干の情報のみを貯蔵できる。
長期記憶・・・無限→6-10a

●リハーサルと想起テスト
○リハーサル・・・記憶保持のための反復練習のこと
維持リハーサル・・・機械的に何回も復唱すること(音韻水準)
精緻化リハーサル・・・長期記憶へ情報を送り込む意味的な水準の深い処理をする→7-13A、
○想起テスト・・・長期記憶に保持されている内容を思い出すテスト→6-10c
再生法・・・記銘された内容をそのままの形で思い出す
再認法・・・記銘された項目を選び出す
再学習法・・・新奇なものの学習と再学習との差を見る方法
再学習法→再認法→再生法の順に想起結果がよい

●忘却
※自然崩壊説・・・時間経過とともに自然と消失
※干渉説・・・記憶痕跡が互いに干渉しあう
 逆行抑制・・・新しい学習によって古い記憶が妨害されること(→6-10e)。いくつかの単語を覚えたあと、意味のない数字を復唱するという作業をすると、その作業をしなかったときと比べて、単語を覚えている量が少なくなる。当たり前。
 順行抑制・・・以前に記憶した情報が、その後に提示した情報に対して干渉してその情報の記憶を妨害すること(9-4のe、従ってこの記述は逆行抑制であるとしてるので間違い)
順行は→、逆行は←です。すなわち順行抑制:前の記憶→(じゃま)→新しい記憶、逆行抑制:前の記憶←(じゃま)←新しい記憶

●系列位置効果・・・暗記学習において、提示された順序によって項目の再生のされやすさに差があること。
初頭効果・・・系列の最初の項目は真ん中の項目に比べてかなりよく再生されること。
親近効果・・・系列の最後の項目は最もよく再生されること。(9-4bは誤り)
→しかし、7-13Cにあるように再生前に暗算などをさせると親近効果は失われます。これは逆行抑制ですね。
→『頻出問題』類似問題2

●文脈効果・・・前後の刺激の影響を受けて判断対象の刺激についての知覚が変化する現象

●長期記憶の種類
①意味記憶・・・言語に関わるような一般的な知識の記憶
②エピソード記憶・・・独立した個人的な出来事に関する記憶(9-4a)
(①②をまとめて宣言的記憶と呼ぶこともある)
③手続き記憶・・・意識にあまりのぼることのない習慣的動作。技能学習、運動学習、知覚学習などで得られた記憶などのこと。→5-13d

もうひとつの分類として
①顕在記憶・・・過去の出来事についての意識想起を伴う記憶
②潜在記憶・・・意識想起を伴わないのに、記憶が行動などに表出される

●脳損傷による健忘症は海馬を中心とした側頭野内側部が損傷を受けた場合起こる。(「脳」に関する問題解説参照)この場合、新しいことが全く覚えられなくなる(順行性健忘)。すなわち影響を受けるのは宣言的記憶あるいは顕在記憶である。(7-13B)

●プライミング効果・・・音韻、形態、意味などが類似している語を時間的に先行させて提示すると、後続の語の認知が促進されること。(8-5D)
→従って9-4cは誤り。プライミング効果は潜在記憶のレベルで起こり、先行刺激を見たという記憶がなくても効果が現れるところがポイント。

過去問:
6-10
a.長期記憶は、ほぼ無限の容量をもつ永続的な記憶で、情報は整理された状態で貯蔵されている→○
b.短期記憶における最大情報容量は、7±2チャンクである。(ミラーの不思議な数、1956)→○・・・チャンクとはまとまりの単位
c.暗記学習の保持量を測定するには、再学習法、再認法、再生法などがあるが、その方法でも結果に大きな差異はない→×
d.記憶には、記銘、保持、再生(検索)の過程がある→○
e.記憶の保持量は学習後の外的な要因によって影響される。新しい学習によって古い記憶が妨害されるのを逆向抑制という→○

7-13
A.記憶の再生実験にあたって、被験者に単に項目を反復するだけの維持リハーサルを行わせるよりも、意味的連想を行う精緻リハーサルを行わせた方が、細かな心的操作を必要とするので成績が悪くなる→×・・・意味ネットワークが構築され、保持はよくなる
B.一般に脳損傷による健忘者では、とくに手続き記憶 (procedural memory) ないしは潜在記憶(implicit memory) のような種類の記憶が著しい生涯を受けるとされている→×・・・新しいことが覚えられなくなる順行性健忘で、宣言的記憶または顕在的記憶に関わる
C.自由再生実験で、項目のリストを提示後、再生をおこなわせる前に暗算をさせると親近効果(recency effect) は消失する→○
D.被験者に単純な質問文に答えさせて、その歳の反応時間を測定するといった手続きによって、長期記憶に蓄えられた知識が意味ネットワークを構成していることを知ることが可能である→○・・・具体的にどういうことを言っているのか?です

8-5
D.プライミング効果による実験によると、一般に、音韻、形態、意味などが類似している語を時間的に先行させて提示すると、後続の認知が促進される→○・・・プライミング効果は潜在記憶レベルで起こっていることに注意!

9-4
a.特定の出来事や情報が、いつどこで獲得されたのかの一回限りの具体的な記憶は、意味記憶と呼ばれる→×・・・エピソード記憶
b.系列位置効果とは、被験者に系列材料を自由に再生させると系列の後の位置ほど再生の成績が低下することをいう→×・・・系列の最初の再生がもっともよく(初頭効果)、中程が最も悪く、後に向かって再びよくなる(親近効果)
c.一般にプライミング効果では、標的刺激と先行して提示されるプライムとが、音韻、形態、意味の上で類似していると、相互に干渉しあって標的刺激の認知に対して抑制効果が生じる→×・・・8-5D参照
e.以前に記憶した情報が、その後に提示した情報に対して干渉してその情報の記憶を妨害することを、逆向抑制という→×・・・順向抑制

12-22・・・記憶の「文脈依存効果」に統計がプラスされた問題
A.記銘と再生が同じ環境下で行われた方が、異なった環境で行われた場合よりも再生率がよいので、記銘時と再生時の環境間に相互作用は認められない→×・・・グラフがクロスしているので、相互作用あり
B.再生率が記銘と再生の環境によって異なってくるのは、一般に記憶が「文脈依存効果」の影響を受けるためである→○
C.この研究において、独立変数は記銘時の単語リストであり、従属変数は再生時の再生単語数である→×・・・独立変数が誤り、記銘の環境
D.この研究では、条件の違いによって、4群の被験者を用意することが望ましい→○・・・記銘の環境2×再生の環境2

13-3・・・成人の記憶の発達の特徴
a.作業記憶がおとろえていく→○
b.記憶の衰えは、成人期の間は、補う方略でほぼカバーできる→○
c.記憶の衰えの基本的な原因は、情報処理の速度が遅くなることが挙げられる→○
d.言語的長期記憶の積み重ねが記憶の衰えをカバーしている→○
e.記憶の仕方をくり返し練習していけば、記憶することは歳を取っても若い人に負けることはない→×

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コメント

もうJust Goodなタイミングです!
実験実習という授業で今回まさに記憶が題材にされたんです。
お陰で実験報告に必要な資料が一部揃いましたw
ありがとうございます!

投稿: ゼオルート | 2006.05.29 21:26

はじめまして、きょんと申します。

心理学科の大学2年生なんですが、学習心理学の課題で、結果の知識とは何ぞやという課題が出たので,検索したらここにたどり着きました。
困っていたので、勝手に役に立たせていただきました。
ありがとうございました。

投稿: きょん | 2005.12.22 03:26

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健忘症というのをご存知でしょうか。 これに該当はしないと思うのです(唯忘れているだけかと思います)が、昔の出来事を悉く忘れていきます。 まるで上書きするよう... [続きを読む]

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