知能検査
『頻出問題』に載っている年表はわかりやすくていいですね。個別式と集団式の流れ、IQ算出の流れを理解しましょう。
対応する過去問(年度-番号): 6-35,8-35,10-39
『頻出問題』にある知能検査のまとめ
ビネー式・・・1904、Binet, A.
スタンフォード・ビネー知能検査・・・1916、Terman, L. M. 、IQの採用
アメリカ陸軍知能検査・・・1917、Yerkes, R. M. 、α式(言語性)、β式(非言語性)、集団式知能検査
Wechsler, D. ・・・1939~診断的使用が可能
田中・ビネー式・・・1947、年齢尺度として問題構成
DAM(人物画テスト)・・・Goodenough, F.、人物画を採点した粗点をMAに換算し、IQ=MA/CA×100の式によってIQを算出することができる
コース立方体組合テスト・・・Kohs, S. C. →ウェクスラーの積木模様
長谷川式簡易知能評価スケール・・・見当識問題など、11項目
津守式発達診断検査・・・ゲゼルの発達診断に基づく
文化に影響を受けない知能検査・・・Cattell, R. B. のカルチャー・フリー知能検査、Raven, J. C. のマトリックス・テスト
ITPA・・・Kirk, S. A. 、学習障害児の診断テスト
過去問
6-35
a.WISC-Rは、Wechsler,D. による児童用知能検査で、言語性検査と動作性検査によって構成されている→○
b.ITPAは、Kirk, S. A. らによって作成された言語学習能力診断検査で、視覚-運動回路と聴覚-言語回路から構成されている→○
c.ベンダー・ゲシュタルト・テストは、図形を用いて記憶力を測定するものである→×、記憶力測定ではなく、神経生理学検査
d.フロスティヒ視知覚テストは、Frostig, M. らによって作成されたテストで、目と手の協応、形の恒常性、図と地の知覚、空間における位置などの能力を査定する→○
e.K-ABCは、Kaufman, A. S. によって作成されたテストで、情報処理の能力を継続的な過程と同時的な過程の2つの観点から査定する→○
8-35
a.改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)は、老人臨床現場で最もよく使用される知能検査法である→○
b.知能には、キャッテル(Cattel, R. B.) らのいう流動性知能と結晶性知能がある。WAIS等でいえば、前者は「知識」や「単語」問題の成績が後者はスピードも評価する「積木模様」や「符号」問題が関係している→×、流動性=動作性、結晶性=言語性
c.Wechsler 法では、結果を同一年齢集団の平均値からのズレの程度で評価するために偏差知能指数を用いている。→○
d.Wechsler 法は、日本版も含め高い信頼性を有しているといわれているが、妥当性に関するデータがやや不足していると批判されていることが多い→○
e.コルサコフ症候群の知能検査には、ベントン視覚記銘検査を用いることも必要である→○・・・コルサコフ症候群は健忘症の一種です。ベントン視覚記銘検査は調べていませんm(__)m
10-39
A.Terman らによる知能指数の算出式: IQ=CA/MA×100→×・・・IQ=MA(精神年齢)/CA(歴年齢)×100
B.Wechsler 法の知能指数の算出式: IQ=(個人が属する年齢集団の得点平均-個人の得点)/SD×15+50→×・・・IQ=(個人の得点-個人が属する年齢集団の得点平均)/SD×15+100
C.知能偏差指数の算出式: IQ=(個人の得点-個人が属する年齢集団の得点平均)×15/年齢集団の得点のSD+50→×・・・IQ=(個人の得点-個人が属する年齢集団の得点平均)×10/年齢集団の得点のSD+50
D.プロフィールは、主として概念検査による結果の表出法に用いられるもので、知能の各因子ごとの粗点からの換算点が換算尺度上にプロットされ、それらを結び合わせてプロフィールを描く→×・・・換算尺度上には粗点をプロットする
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