DSM(続き)
ザックさんから、さらに質問です。
DSM-IVが改訂されると、その年の試験は改訂されたDSM本を基に問題が出るのでしょうか?
私は詳しくはわかりません。ⅣとⅣ-TRの違いはほとんどないようなので、今もDSM-Ⅳとしか書いていないように思いますが…
ⅢがⅣになったときの変更は大きかったですね。改訂後の出題は当然Ⅳに従っていますが、時期によっては出題時期に間に合わないこともあるでしょうね。過渡期は両方に対応できることが必要でしょうか。
ザックさんへ
昨日、仲間と勉強会をしてDSMも使いました。
ひとつ押さえておいたほうがいいと思うのは、症状の持続期間です。それによって診断が変わるので、ポイントになりますよ。たとえば…
統合失調症
6ヶ月以上→統合失調症
1ヶ月以上6ヶ月未満→統合失調症様障害
1ヶ月未満→短期精神障害
大うつ病
2週間以上→大うつ病
PTSD
1ヶ月以上→PTSD
1ヶ月未満→急性ストレス障害
あと、発症年齢も見ておくといいかもしれません。
トゥレット障害→18歳未満
人格障害→18歳以上
自閉症→3歳以前に始まる
人格障害は、人格というものの形成が18歳を過ぎて初めてできるという考え方から、18歳未満で人格障害ということはありえません。
などです。
参考になれば。
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コメント
長文の新規記事を書いたあと、単純な思い違いをちゃりんこさんに教えていただき、記事も削除しました。
大うつ病診断に必要な持続期間は2週間でした。訂正しました。
大うつ病に診断されるには、単一エピソードでも反復性でも、大うつ病エピソードが存在しなければなりません。そして大うつ病エピソードを満たすための持続期間が2週間です。2ヶ月というのは、私の勘違いでした。混乱させてしまって、ごめんなさい。
投稿: ひろみ | 2005.08.21 02:49
大変細かいことですが、
大うつ病
2ヶ月以上→大うつ病
とひろみさんが答えられているのは
反復性のことですか?
DSMの単一エピソードには、はっきりと2ヶ月とかいていなように思うのですが?
投稿: キー坊 | 2005.08.20 20:26