リンさんのコメント-SCについて
リンさんがSCについて、長文で内容の濃いコメントをくださいました。ありがとうございます。
記事はちょっと前のものなので、こちらに新規記事としてアップもさせていただきます。
SCについては、自分なりの考えをまとめようと思いながら、時間に追われて流してしまいました。もう一度考える機会にしたいです。
あのときはむらむらさんからも貴重なご意見をいただきました。ありがとうございました。
以下りんさんのコメントです。
初めまして、リンと申します。
現在、資格の勉強をしながら、現職でSCをやっております。
院を卒業して間もなくSCを始めました。
今年で3年目になります。
もちろん、教員の経験はありませんし、教員免許もとりませんでした。
もし、質問(SCになりたいと思っているが、自分の親から学校のこともわからないのにSCは無理、まずは教師になれと言われたが、どんなもんでしょうか?)に対して私の意見がお役に立てるのなら・・・そう思って書いています。
これは、私が大学から現在もお世話になっている教授からの言葉です。
「学校現場におけるSCの役割の一つは”第3者”としてその学校がどういう良さをもち、課題を持っているのか、専門性を活かして見つけ出すこと。今まで学校現場にはいなかった存在なのだから、視点が違って当たり前。むしろ異業種からみた課題を提示することが大事」
私は、この言葉を忘れないように勤務しています。
先生からみた生徒、あるいは学校、心理屋からみた生徒・学校・・・それぞれの意見を持ち寄って、
「じゃあ、今どんなことをする必要があるのか」
というのを互いの立場で経験・理論を持ち寄って話合っていくというのが現在行っている先生方との話し合いのあり方です。
「こういう課題の場合、心理としてはこういう対応を取るのですが、学校では可能な方法ですか?」
と言えば、学校現場のことを知らなくとも経験のある先生方が教えてくださいます。
誰だって必ず「最初」がありますよね。
始めなければいつまでたっても、SCにはなれないし、
逆に始めてしまえば、SCになるために必死になります。
現場のことは入って1年2年みれば分かってきます。
初任の先生だって、学校現場を知り尽くして赴任される訳ではないのですから、大丈夫ですよ!
私は幸いにも、先生方に恵まれてあまりヒドイめには遭っていないのですが、
「期待していない」とハッキリ言われたSCもいますし、
仕事を妨害されている方もいるようです。
しかし、普通の先生方は、心理的な背景を知らないが故に(決して努力不足というわけでなく)、対応に困る、あるいは疲れ切ってしまっていることが多いです。
知ることで先生方は生徒にむやみに要求もしなくなりますし、要求に応えてもらえない無力感から解放され、メンタルヘルスが保たれるようになりますよ。
先生に知って頂くところが、私たち心理屋の腕の見せ所ではないでしょうか^^
一つ、SCに入るにあたって、「お、このSC使えるぞ!」とできるだけ早く思ってもらうために・・・^^
小学校なら、染色体異常による症状、情緒障害、知的障害、発達障害の知識と観察方法(どんなことを観察すると鑑別できるか。例えばグットイナフ描画や、心の理論など)、
中学校なら、発達障害(特にアスペルガー、高機能自閉、軽度発達障害、LD、AD/HD)の知識があると、
重宝されます。
SCに診断の権限はありませんので、
「それっぽいな・・・」と観察して感じたときに、
特に「アスペっぽい」などと言わずに、
特性の部分を説明して、対応方法を提案してあげると、
先生方は「すっきりした」とおっしゃいます。
”なんだか分かんない”をCSが説明できると、
先生方の子どもへ理解が深まり、安心して子どもに向かい合えるようですよ。
あと、小学校ならば、
「構成的グループ・エンカウンター」
ができると、途端にSCの株があがります^^(それだけニーズがあります)
SCというのは、非常に雑多な心理屋だと私は思っています。
専門知識を動員していかに臨機応変に迅速に対応できるかが、勝負になってきます。
そして何より大変なこと。
それは「一人職場」であることです。
同業者は現場にいません。
だからこそ、ネットワークは大切です。
他の学校のSC、学校でのキーパーソン、
院で一緒に学んだグチを聞いてくれる同期・・・
むらむらさんがおっしゃっている通り、
絶対に一人ではできない仕事です。
でも、私はこの仕事が好きです。
だから資格を目指します^^
お互い、頑張っていきましょうね
長くなりました、すいません。
追伸:
医療心理士も臨床心理士も、法案会議から取り下げられましたね。
当分は現状維持のようです。
よかったのか悪かったのかはわかりませんが、
現場としては心理屋として頑張るのみ!です☆
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