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2005.10.15

MMPIとMPI(5-44)

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chaoさんからコメントをいただきました。

いつもありがとうございます。この時期に何なのですが、5-44で、MASが項目文章の意味内容に基づいているというのは、MASがMMPI(文章の意味内容ではなく、健常者と非健常者を弁別できるかどうかで項目を選定している)から項目を採用している以上、おかしいのではないかと以前から感じていました。直前にはふさわしくないので、黙殺してくださっても結構なのですが、ちょっと気がかりだったので書いてしまいました。すみません。

それからCASは、詳しくは忘れてしまったのですが、CAS不安測定検査というものだと思います。

実はこの件は以前にも質問をいただいています。そのとき、私は不適切な回答をしてしまった記憶があります。もう一度見直しました。

MMPIの検査項目については、「心理査定プラクティス」に次のようにはっきり書かれています。

臨床尺度の項目構成は外的基準(outside criteria) に基づいて選ぶという経験的方法を採用している。例えば、原著者によれば「これといって痛いところはない」という項目は正常群で81%、心気症群で34%が「当てはまる」と答えたが、「いつも頭全体が痛い感じだ」という項目では、正常群が4%、心気症群の10%が「当てはまる」と答えたという。

以下略しますが、有意差を検定し、前者を心気症尺度に採用し、後者は採用しないことになったようです。

このように心気症であるか否かという検査外情報と個々の項目への回答率との関係から項目の採否を決めているのであって、項目文章に盛り込まれている意味内容によるのではない。このような項目構成がMMPIの大きな特徴であって、検査外情報なしで項目間の相互関係から尺度を構成する内的整合性アプローチに基づく検査(例えば、YG性格検査)とは全く異なる根拠に基づいている点に注目すべきである。

以上から5-44は

A.Y-G性格検査は、尺度の内的整合性に基づいている。→○
E.MMPIの臨床尺度は、尺度の内的整合性に基づいている。→×

となり、選択肢から答えは1つに決まります。すると

B.EPPSは尺度外の基準との関係に基づいている。→×
C.MASは、項目文章の意味内容に基づいている。→○
D.MPIは、尺度外の基準との関係に基づいている。→×

となります。
そこで、chaoさんの疑問、MASはMMPIから50項目を抽出して作成しているのに、なぜ?が浮上する訳です。

これに関しては、Cの○には疑問を持っていいと思います。(以前に言ったことと違ってすみません) ただ、絶対的な確証も持てないので、まずは確実なこと(Aの○とEの×)をしっかり確認しておくしかないと思います。
かえって混乱させてしまったら、ごめんなさい。

CASは不安測定検査です。

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コメント

ふじりんごさん、ゆきさん、コメントありがとうございます。

ある質問紙から,項目を変化させたとき,それは別の質問紙と言えます。

なるほどなぁと関心してしまいました。まだまだもっと勉強しなくちゃ!と思いました。これからもよろしくお願いします。

投稿: ひろみ | 2005.10.16 09:21

ご意見ありがとうございます。

「4週間後の再検査では0.88の信頼係数を得ている」とのことですので,再テスト信頼性は高いということでしょう。
補足:内的整合性は,折半法や,クロンバックのα係数,(IT相関)などによって確認されます。

ただ今回の問題文は,【作成する際に用いられた項目選択基準】についてです。この問題の解答においては,MASは項目文書の意味内容に基づいている,と言えるでしょう。

ただし,このこととMASの信頼性と妥当性の低いとは言えませんし,高いとも言えません。

投稿: ふじりんご | 2005.10.16 00:25

ありがとうございます。なるほど、MMPIの時点では意味内容に基づいていないが、MAS作成時に「不安」についての項目足りうるかどうか検討する際に、項目文章の意味内容に根拠をおいたわけですね。
試験問題というのは、やはり奥深いですね。

投稿: chao | 2005.10.15 16:26

MASの内的整合性について、私の情報ではMMPIから5人の臨床家が妥当と思われる項目を選んでもらい、65項目+135の緩衝項目とし、さらに修正を加え65項目を50項目に絞り込みL.K.F尺度を加えて200~275項目とした、とあります。日本版MASは50項目の不安尺度+L尺度計65項目。4週間後の再検査では0.88の信頼係数を得ている。ということです。
このように、項目の意味内容に関して信頼性を意識して構成された検査であることから、MMPIの項目を単に抽出した検査ではないので内的整合性は高いと言えるのではないでしょうか。

投稿: ゆき | 2005.10.15 14:40

初めまして。

C.MASは、項目文章の意味内容に基づいている。→○

私は以下のように考えました。意見をお願いします。

まず,
ある質問紙から,項目を変化させたとき,それは別の質問紙と言えます。(根拠の文書を探す余裕がなくすみません)

MMPIから,不安を測定しているっぽいものを「項目文章の意味内容」によって選ぶという操作をします。その時点で,MMPIが外的基準に基づいてうんぬんという話しはなくなるのだと思います。

【MAS】
テーラー(Taylor. J)が作成した質問紙法による不安測定尺度。MMPI(ミネソタ多面的人格特性目録検査)からの「不安」に関する計50項目(+妥当性尺度の虚構尺度15項目)から構成。適応年齢は16歳以上。初めは条件付けの動因としての不安測定を目的としたため、測定される不安は状況の変化では変動しにくい特性不安であり、一般的な緊張感や懸念・自律神経系の活性化である状態不安ではない。
補足:【顕在不安(だいたい=特性不安】を測定
補足:虚構尺度15項目は日本語版にて追加

投稿: ふじりんご | 2005.10.15 13:01

早速ありがとうございました。
やはりそうだ、と自分の考えに自信が持てる一方で、回答としてはどうなのか、と悩んでしまいます。が、仕方がない!どんどん進んでいきます。
出題者としても考えた末の出題でしょうが、
この問題に限らず、いろいろな解釈や方法論があるものを出題するのは大変ですね。でも、単なるミスプリだったら嫌だなあ・・・。

投稿: chao | 2005.10.15 12:28

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