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2006.06.04

不安

久々のアップです。 この間コメントくださったみなさん、ありがとうございます。
先週、東京から帰って以来、フル回転でも足りないくらい激務でした。宝塚歌劇のチケット申込締切が2件あったのに、2件ともあとで、そのうちと思っているうち過ぎてしまいました。(T_T)観たかった…

実は東京で、いろいろ確認したことがあります。今日から少しずつアップしていきます。

ご質問や気づかれたことは、何でもコメントしてくださいね。

今日は過去問にもあった「不安」について確認です。

7-9
A.不安は特定の脅威事態に直面した時に生じる刺激誘導型の情動である。
B.Freud, S. は、脅威の原因が外界にあるか個人の内部にあるかで、現実不安と神経症的不安とを区別している。
C.機能的に考えれば恐怖も不安も本質的な違いはない。いずれも苦痛によって条件づけられた反応である。

この3つについては、隠れたの種本(?)と私が呼んでいる「心理査定プラクティス」に載っています。p.188から。

不安と恐怖
恐怖…明らかな対象に対して感じるおそれ。逃避行動を生じさせるに足る強い覚醒状態
不安…対象が漠然としているおそれ
しかし、生理学的には、不安も恐怖の脳の同一部位から生じる情動として区別はない。

Freud, S.
現実不安(客観的不安)…実際に存在する外的な危険性に対して予想される障害を認知した際の不安反応
神経症的不安…内的な危機の感知から生じてくる不安。実際な外的な危険とは無関係に、あるいはその強度において、外的な危険の程度とは大きく逸脱した体験となる不安

Mowrer, O. H.
不安とは、苦痛反応が条件づけられたもの。

笠原
健康範囲内の不安とノイローゼ性不安

Spielberger, C. D.
状態不安…ストレスに対する反応の状態。ある状況における一時的な情動反応。=現実不安、健康範囲内の不安
特性不安…反応の起こり安さとしての不安。状況を脅威的だと認知して不安な態度で反応する傾向の個人差=神経症的不安、ノイローゼ性の不安

7-9の答えは
A.→×…恐怖または、状態不安のみの説明です。
B.→○
C.→○
となりますね。
今日はここまで。
次回は不安を測定する心理検査についておさらいします。

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過去問の解説-心理学基礎」カテゴリの記事

コメント

ひろみさん、いつもお世話になっています。過去問などすこしずつ、アップしていただくと、勉強になります、お忙しい中、ありがとうございます。
 今日は、ウェクスラー法知能検査について、ひろみさんをはじめとして、皆さんに教えていただきたくて、アップさせていただきました。
 検査用具の適応年齢のことなのですが、例えば、6歳の子供を検査しようと思ったとき、WPPSI(適応年齢4才~6歳6ヶ月)とWISC(5歳~15歳)のどちらの検査用具を使うのか、わからないのですが・・・これだけでなく、ウェクスラー法の検査で、検査しようとする方の年齢が、どちらの検査用具の適応年齢にも該当する場合(今の場合だったら、WPPSIとWISC)、検査用具をどのように選択するべきか、実際は、どのように判断がなされているのでしょうか?実際は、予算が潤沢にある相談機関は少ないと思うので、様々な検査用具をそろえてあることは少なく、使うものは限られているのかとと思いますが、実際は、どのようにされているのだろう?と思い、どなたか教えていただけたらと思います。この検査については、学生時代、少しやっただけで、実際に使ったことが無いので、お願いします。また、ウェクスラーでも、こちらの検査用具が、主流であるなど、実際の現場の情報を教えていただけたら、嬉しいです。
どうぞ宜しくお願いいたします。

投稿: zero | 2006.06.05 16:59

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