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2006.08.03

ドーパミン

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みなさんすでにご存知とは思いますが、ドーパミンについてもまとめておきます。

ドーパミンは神経伝達物質です。

こちらのサイトから一部引用します。
http://www.tmig.or.jp/J_TMIG/kouenkai/koza/67koza_2.html

神経伝達物質としてのドーパミン
 脳はニューロン(神経細胞)とそれを養うグリアから構成されています。ニューロン同士は互いに神経突起(軸策と樹状突起)を出し合って、信号をやり取りしています。その信号のやり取りはニューロンとニューロンの間にあるシナプスという接合部で行われます。電気信号がシナプスに伝わると、シナプスでは化学物質が放出されて、信号を次のニューロンに伝えるわけです。ドーパミンはそういう化学物質のひとつです。放出されたドーパミンは受け手のニューロンの膜にある受容体(この場合はドーパミンがくっつくのでドーパミン受容体といいます)というたんぱく質にくっつきます。ドーパミン受容体には現在5種類あることがわかっていますが、ドーパミンがこれに結合するとニューロンに電位変化が起こったり、細胞内の情報伝達系が動いてさまざまな変化を受け手のニューロンに引き起こします。役目を終えたドーパミンはまた神経末端のシナプスにあるドーパミントランスポーターというたんぱく質によって取り込まれて再利用される仕組みになっています。

ドーパミンの働き
 私たちが日常何かをするときには、意識するしないに関わらず必ず何らかの動機がその行動の背後にあります。ものを食べたり、ゲームをしたり、勉強をしたり、スポーツをしたり、溝に落ちないように道路を歩いたり、あるいは朝起きて顔を洗うといった習慣などにも煎じ詰めれば何らかの動機があります。生理学者が行動中の動物の脳に電極を刺してどんなときにドーパミンニューロンが活動しているかを調べてみたところ、ドーパミンニューロンはそのような行動の動機付けに関連して活動を増すことがわかってきました。私たちのまわりで起こるさまざまな出来事がいいことであれ、いやで危険なことであれ、とにかく自分にとって意味があって、何らかの行動を引き起こすような場合には必ずドーパミンニューロンが活動しています。つまり、私たちは周囲の環境にに適応し、学習しながら、生活するすべを会得していきます。言ってみれば人生は学習の連続です。ドーパミンはそのような学習の強化因子として働いているのです。

ドーパミンが多すぎるとどうなるか?
 幻覚やパラノイア(精神分裂病の陽性症状)が起こったり、発話や運動をコントロールできなくなって、変な恥ずかしいことを思わずやったり口走ったりしますし(チック症やGil de la Tourrette症候群)、不必要とわかっていながら同じ行動を反復する強迫神経症になったりします。また、薬物依存もドーパミンに関係しています。麻薬やコカイン、アンフェタミンなどの覚醒剤やタバコなどはドーパミンを増やす効果があるため、その行動そのものが動機となって強化され、精神依存を作り出し、やめたくてもやめられなくなります。脳から見るとタバコも覚醒剤も殆ど同じと言っていいことが明らかになっています。

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