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2006.09.20

テストバッテリー(8-49)

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関西で開いたプライベートな勉強会で、積年の謎だった、テストバッテリーの問題のヒントをもらいました。でも、謎が謎を呼ぶところもあります…

8-49
うつ症状を訴える30歳主婦。外来の主治医から「患者の臨床像に関係する心因の有無とその内容について」心理検査を依頼されます。
組まれたテストバッテリーは、ロールシャッハ、MMPI、知能検査です。それについて、カンファでもらった指摘のうち、妥当なものに○、妥当でないものに×をつけてください。

A.時間がかかりすぎるので、後半のデータに疲労要因を読む必要あり→○
B.心因検討なので、知能検査をSCTに換える→×
C.MMPIは心因検討には不適切→○
D.ロールとMMPIの代わりに、TATを採用したほうがよい→○…????

ヒントは「これ」の中にありました。421ページ。

テストバッテリーに関して、外来診療への情報提供として(以下引用)

精神科医の外来の一般診察では一人の患者に短時間の診療時間しか割けないために、その人格の特徴や葛藤についてとりあえず心理検査を施行して情報を得たいという期待も多い。この場合、患者本人がどのような価値観や自己像をもっているか、家族や対象関係でどのような葛藤があり、それらについてどこまで自覚しているか、前意識的な葛藤や内的な問題があるかなど、SCTやTAT水準での心理検査からの情報が役に立つ。

ということで、D→○の根拠がわかりました。
ところが、B→×????

考えられる理由
(1)知能検査は必要なのではずせない。
(2)認定協会のまちがえ

どっちでしょうね。
精神医学ハンドブック」には、精神症状別にテストバッテリーの組み方のヒントが解説されています。他の問題とのからみもチェックしておきます。

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過去問の解説-心理査定」カテゴリの記事

コメント

おー!すばらしい!
スッキリ。

投稿: セーイチさんへ | 2006.09.20 20:24

こんにちは。

Bの問題ですが、多分、心因の有無をしらべるということは、器質的・機能的病因も見ていかねばならないということでしょう。

その為に知的能力のレベルやバランスをみることでその辺りを調べることができるのかなと思います。

投稿: セーイチ | 2006.09.20 09:38

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