ナラティブセラピー(2)
H17年度問題についての質問をいただきました。みなさんもお知恵をお貸しください。
H17の問70ですが、「ナラティブセラピー」というものが、いまいち、イメージがつかめません。なにか、簡単で、かつその概要をイメージできるような本は、ありますでしょうか?
ナラティブセラピーについては、こちらに書きました。コメントで参考文献も紹介いただいています。
手近なものでは、エスプリ4部作の「心理面接プラクティス」でも、1章使って解説してあります。しかし…
エスプリを読むと理論については理解できますが、イマイチ、セラピーの実際がわかりにくく感じています。
お恥ずかしいですが、私からも質問させていただきます。どなたか教えてください!
「物語」を書きかえる作業がセラピーの過程ですが、その物語とは、架空の物語にクライエントを投影した物語なのでしょうか。それともクライエント自身の今まで歩んできた人生の物語なのでしょうか。
前者の場合、どのように導入するのかわかりません。後者ならば、一般のセラピーとの違いがよくわかりません。
笑われそうな質問ですが、ご存じの方、教えてください!m(__)m
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コメント
ふわふわさん、コメントありがとうございます。ご指摘の通りだ思います。
金剛出版の『ナラティヴ・セラピー入門』が読みかけのままですが…
Bに関しては、「共同ナラティブ」がまちがっています。そんなことしません。
Dは、ナラティヴの「質問票やマニュアル」も存在しないと思います。
投稿: ひろみ | 2010.06.12 01:08
お世話になってます。
では、H17-70は、
B人々の間で交流され承認される共同ナラティブの部分が誤っており、
また、
D作成された質問表票やマニュアルの効果的活用を目指すことが重要である
の部分が誤っているの理解でいいでしょうか。
すみません、ナラティブセラピーがどのように行われてるかが分からなくて、教えていただけたらと思います。
投稿: ふわふわ | 2010.06.10 20:16
はじめまして、でんきちといいます。
ナラティブセラピーについてですが、
問題を抱える人のドミナントストーリーを新しい語り(オルタナティブストーリ)に変えることを目的としています。
したがって、
>「物語」を書きかえる作業がセラピーの過程ですが、
>その物語とは、架空の物語にクライエントを投影した
>物語なのでしょうか。それともクライエント自身の
>今まで歩んできた人生の物語なのでしょうか。
との質問には、どちらかといわれればクライアント自身の人生の物語といえます。そして、
>前者の場合、どのように導入するのかわかりません。
>後者ならば、一般のセラピーとの違いがよくわかりません。
「一般のセラピー」をどんなものを想定されているのかがわかりません(実際の臨床では臨機応変に使う場合も多くありますし・・・)ので、同じ部分も多いかもしれません。ただ、理論の面で言えば「クライアントについて一番詳しく知っているのは、セラピストではなくクライアント自身である」と、治療者の価値観を入れないことです。これが「無知の姿勢」につながります。
一般的に心理療法では、クライアントについて分析したり理解する力はセラピストにあると(暗に)されています。
簡単に言ってしまうと、そういう違いだと思います。
もちろん、このコメント欄で全てを答えられるわけではありませんので、詳しくは入門書などをご覧ください。
コメントに関して質問がありましたら、ご意見ください。
投稿: でんきち | 2006.09.15 07:22
私もお聞きしたいです。
心理の研修、ドクターも入った研修、家族療法でなど、いろいろなところで、ナラティブの話がでます。
エビデンスに対応して使われる時と、セラピーの話の中で使われる時とでは、内容の印象が違う気がしています。???
投稿: ほんわり | 2006.09.10 11:02