クライエント中心療法
クライエント中心療法について、質問をいただきました。
11-58のクライアント中心療法ですが、その学問的背景になっているものでB.アメリカの科学的心理学が○になっています。科学的心理学とは行動主義を基盤とした心理学のことを指しているのではないかと考え、×だと思うのですが。また「人間は絶えず流動的に成長し発展していく存在」としているので、Erikson,E.H.の自我同一性論と無関係とは言い切れないのではないかとも思いました。
「人間は絶えず流動的に成長し発展していく存在」というのは、「有機体としての人間」のことを指すと思います。とても難しくて説明はできませんが、Erikson の発達理論とは別のものだと思います。また設問はロジャーズが学問的背景にしたかどうかを問うています。仮にErikson との類似点や関連が見られたとしても、ロジャーズ自身が学問背景とした事実はないのでしょう。
科学的心理学については、少し調べてみましたが、何を指しているのかわかりません。
情報をお持ちの方、コメントをお願いします。
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コメント
まりりんさん、
質問していただいたおかげで、私の勉強になりました。わからないこと、知らないことは、わかっている人、知っている人にどんどん教えてもらいましょう。
一緒にがんばりましょうね。
投稿: ひろみ | 2006.09.09 11:10
皆様、コメントありがとうございます。
本当に勉強不足を実感しております。
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: まりりん | 2006.09.08 17:40
ロジャーズは、面接やエンカウンターのグループを録音やビデオ機器を使って、逐語録やグループの記録をおこし、面接やグループの過程でどういうことがおこっているかを検証し、そこから仮説をたて、それを他の研究者と、いろいろな方法で検証していくという、実証的な研究をすすめて、理論をうちたてていった人です。
それまでの分析の研究者とは違って、心理的なことを科学的に実証していくことが必要だという姿勢の人です。
ロジャーズで普通言われている、パーソナリティの変化に必要にして十分な条件(肯定的関心、共感、ジェヌインなど)などの理論もそういう過程で生まれ、探求していった人です。
面接やグループ過程を評価するスケールもつくったりなど、臨床を実証的に解明しようとした人だと思います。
多分そういう点を、科学的心理学とか、実証的研究のパイオニアと呼ばれているのだと思います。
投稿: ほんわり | 2006.09.07 05:38
ゆうちゃんさん、コメントありがとうございます。
私も大事典は読んだのですが、みつけられませんでした。(^_^;
これからもよろしくお願いします。
投稿: ひろみ | 2006.09.07 01:44
ロジャーズが科学(的心理学)の人であった(子どものころから一貫して)こと、つまり、 “心理臨床の分野における実証的研究のパイオニアの1人であり、厳密な科学者の顔を持っていたこと” に関する記述は 心理臨床大事典(改訂版)P131~134、心理学事典(有斐閣)のロジャーズの頁、臨床心理学と人間(三五館)Ⅱ章・軌跡をたどるのロジャーズの頁にあります。
投稿: ゆうちゃん | 2006.09.06 00:48