大学院受験
大学院受験について、ご質問を受けています。
はじめまして。昨年大学4回生の時に臨床心理士指定の大学院を受験し、失敗して現在バイトをしながら今年の院試に望みたいと思っています。臨床心理士になりたい気持ちは変わらないので、また指定の大学院を目指しています。効率の良い勉強の仕方が分からないのでアドバイスを頂きたく思います。今の時期は基礎固め(英文の読み込みなど)にあてるのが良いのでしょうか?
大学院受験に「効率のよい勉強の仕方」はあるのでしょうか? 大学院受験と臨床心理士受験とでは、受験勉強の質に大きな違いがあると私は思っています。
臨床心理士試験の受験勉強は受験勉強以外のなにものでもありません。あの試験に合格するために、過去問を整理し、速く解けるよう練習します。それでも、受験勉強を通して、自分の知識の足りないところや、設問が問うているところの意味に気づくことができます。
私が受験勉強のノウハウを提供しているのは、受験生のみなさんが、大学院でご自身の研究を終え、現場を持ち実践を積み重ねていらっしゃる方たちだからです。受験勉強の時間が取れない! だから私の持っているものが少しでもお役に立てばと思っております。
大学院入試に関しては、大学院で何を学びたいのか、研究したいのかが最初にあると思います。ですから、ご自身の研究分野についての研鑽を深め、研究テーマを練り上げていくことがまず第一に必要ではないでしょうか。そこの効率のよい悪いはないであろうと私は思います。
しかしおそらく、他の受験生に勝つための(選抜試験ですね!)受験のノウハウも必要なのですね。
心理学の専門試験と英語でしょうか。
心理学については、大学院によって出題傾向が異なると思いますので、受験する院の過去問を入手していますね。傾向を掴んでください。
私の場合は基本は用語と人物名の整理でした。(学部は英文学だったので(^_^;)
使ったのは「キーワードコレクション心理学」です。
読んでキーワードや人物を書き出し、解説をまとめました。
そのときから、1ワード、1人物に1枚のカード(B5のルーズリーフを半分に切ったもの)を使っていました。ノートだと、あとから追加しにくいし、順番の整理もできないからです。すごい枚数になるので、それはそれで使いにくいのですが、私は一度書いてしまうと融通のきかないノートは活用できないのです。
ひたすら地道にその作業の繰り返しでした。効率はよくないです。(^_^; 参考書も一度読んだだけでは頭にはいらないので、何度も何度も繰り返しだったと思います。
あまりにも頭に入らないので、そのうち辞典を買いました。私は書店で手に入った「発達心理学用語辞典」をまめに引きました。
「学校カウンセリング辞典」も持っていました。
でも、一般的なのは「心理学辞典」ですね。
とにかく、あいまいな知識のままでは、いくら時間をかけても知識が上滑りするだけなので、きちんと用語を確認する、人物を整理することに時間をかけました。参考書も索引をフル活用しました。自分でノート(カード)も作りました。普通のやり方で、特に効率がよいとかはないと思います。(^_^;
英語はすみません、私は必要なかったです。読めないなら、読めるように練習が必要でしょう。英語に関してはまとめては絶対だめです。毎日最低30分、とにかく毎日やるしかないと思います。
大学受験の生徒に、私は朝勉させました。授業が始まる前8時に毎日登校させて、30分間で長文問題1問に解答させるのです。私は生徒にあわせた難度の問題だけ準備しておきました。本当に毎日登校した生徒は、全員志望校に合格しました。
でもこちらも全然効率がよくない勉強法です。(^_^;
あと蛇足かもしれませんが、私も使った院試では定番かもしれない参考書をあげておきます。
「臨床心理学キーワード」
「心理学キーワード」
今は「社会心理学キーワード」「認知心理学キーワード」もあるのですね。
こちらも定番です。「自分でできる心理学問題集」ある程度勉強が進んでから、知識の確認に使えます。
私の受験のときにはなかったですが、今は「心理学問題集」「心理学キーワード辞典」「心理学テキスト」もありますね。
長くなりました。何かの参考になれば。
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コメント
アーコさん、コメントありがとうございます。
遅くなりましたが、新規記事でお答えさせていただきます。
来年受験されるんですね。今年のうちから、当サイトで情報収集、情報交換して試験に備えてください。一緒にがんばりましょう!
投稿: ひろみ | 2008.03.10 22:53
臨床心理士資格試験への受験勉強を開始時期と手順について伺います。
私は海外の大学で心理学主専攻で卒業し、帰国。直後の院入で受かり、現在は第一種指定の大学院生です。来年(2年目)は実習などで忙しくなりそうなので、春休み中に過去問を古い順に解いておこうと思って始めたのですが、歯がたたない状態です。
授業にもかなり真剣に取り組んできたし、修論も同期の中ではかなり進んでいると思います。
合格された方、いつごろから過去問をやり始めたのか、そのやり方(古い順VS最新順)、もしくは、辞書を熟読するのを優先させた方がいいのか、どうかアドバイスをお願いします。
投稿: アーコ | 2008.03.09 18:26
ぴっころさん、コメントありがとうございます。
説得力のあるコメント、みなさんの参考になるだけでなく、元気までもらえる感じがします。
今年受験されるんですね。がんばりましょう。
私ももう少しで仕事が少なくなるので、受験に関する情報もお届けできると思います。
ご質問などには、いつでもお答えさせていただきます。どうぞなんでもお尋ね下さい。
投稿: ひろみ | 2008.03.05 22:03
はじめまして。
今年大学院を卒業(見込み)、臨床心理士試験を受ける予定の者です。
大学院受験の際は、このブログで大変お世話になりました。
私は、大学3年の秋に上記のひろみさんの方法を真似して大学院の受験対策に乗り出しました。
ちなみに、大学3年の段階では、どこの大学院にするか、やりたいことが何かはっきりと決まっていませんでした。
大学院受験に当たって、皆がどんな勉強をしてきたのか、始める前に用意すべきもの(心理学辞典・心理学の概論書・心理学キーワード辞典・臨床心理学キーワード・電子辞書その他は図書館でコピーしました)も先輩に聞いたり自分で調べたりして真似して集めました。そして、後は自分なりに勉強法を開発していきました。
まず心理学の概論「東京大学出版の心理学」をざっくりと読むことから始め、次に、概論書から太字になっているわからない用語をノートにまとめて2、3行で書き覚えました。この際、用語の英語訳も覚えました。その後、重要な用語をA4一枚で説明していきました。この作業が最も時間がかかりましたが、基礎を押えたことで英語を読む上でも手がかりになりました。「臨床心理学キーワード」も心理学の概論と同様にして覚えました。
英語は、外国書講読という授業でヒルガードをひったすら訳しました。
最終的に何がしたいか、どんなことがやりたいか見えてきたのは大学4年の夏前です。
志望校が決まったら、過去問を入手し傾向に合わせた対策(私の場合第一志望校は、心理学・発達心理学の用語説明、簡単な小論文と英語全訳でした)をやりました。しかし、実際には他の大学院の対策もありましたので本格的に実施できたのは試験1ヶ月前でした。受験勉強といえば、この最後の悪あがきが合格に繋がったので本当に最後まで諦めず頑張って下さい。
大学院で何を研究したいかというのは、院試の勉強しながら探してもいいと私は思います。
臨床心理士の試験対策については大学院を合格されてから考えて十分です。
ご自身のやりたいこと、学びたいことが主体的に学べる場が大学院です。恥ずかしながら、私は大学院で2年間勉強してみてやっと研究することの意味がわかってきたような気がします。
2年間でやれることなんて本当に限られてます。自分がやりたいことが何なのかはっきりしていれば、志望校に向けての対策が早く開始出来ます。その辺りからもう一度じっくり考えられてはどうですか。
投稿: ぴっころ | 2008.03.04 01:28