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2008.07.27

多変量解析のはなし

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大村平著『多変量解析の話』日科技連

大村平さんの統計の本のことを知ったのは、随分前です。1冊買い求めて、通勤電車の中で、1日10分ずつ読んでいました。(帰りは疲れて読めないので、朝だけ) なかなか理解が進まないので、続きからすぐ読めません。いつも数ページ戻って、新しいところを少し読むということの繰り返しでした。
ちょっといろいろあって、半分でお休みしていますが…

私は文系のアナログ人間ですが、そんな私に理解しやすい方法で説明してくれています。ぼんやり理解していた重回帰分析の意味が、ややはっきりわかってきました。
理解できた用語の意味をまとめておきます。

2次関数のグラフ上に、いくつかの点があるとします。独立変数と従属変数の関係をプロットしたものです。
①回帰
 いくつかの点の配列を1本の曲線で代表すること
②直線回帰
 ①をとくに1本の直線で代表すること
③回帰直線
 ②の直線のこと。どの点もこの直線からははずれるが、その外れっぷりが最小になる直線。

回帰直線の求め方、考え方の説明もわかりやすいです。
重回帰分析は、独立変数が複数ある場合に、1本の回帰直線を求める方法です。
その方法は、各独立変数の影響の強さ(従属変数との相関)を調べて、それに基づいて各独立変数のブレンドの割合を決めて混ぜ合わせます。このブレンドの割合を決める重要な相関係数のことを、④重相関係数といいます。

⑤重回帰
 2つ以上の変数を混ぜ合わせて1つの変数を回帰すること
⑥重回帰分析
 3つ以上の変数が互いに絡みあうとき、相関と回帰を使って、からみ合いの有様を発見したり、最適のからみ合いを作り出したりするための考え方と手順
⑦偏相関係数
 x, y, z, が互いにからみ合っているとき、xとzの関係には、xからzへの直接の影響のほかに、xからyを経由してzに至る影響も同時に現われる。このようなyの影響を取り除いた純粋にxとzの間の相関

式は難しいのですが、かゆいところに手が届く感じが、私はします。

12-24と14-25を確認しておきます。
12-24 重回帰分析について、適切でないものを一つ選ぶ
a.基準変数が一つ、予測変数が複数ある場合に役立つ手法である。
b.予測変数を線形に加算する形で予測を行う。
c.因果関係を推測するのに有用な解析方法である。
d.決定係数は、重相関係数の二乗であり、基準変数の分散の説明率に相当する。
e.標準偏回帰係数により、予測変数の予測における重みを知ることができる。
14-25 重回帰分析について、誤っているものを一つ選ぶ
a.偏回帰係数の大きさを、すぐ影響力と見なさないように注意する
b.予測変数の量を多くしないようにする。
c.交差妥当性を確かめる
d.予測変数間の相関は低い方がよい
e.重相関係数を大きくするために、予測変数をできる限り多数加えていく。

12-24
a.→○…基準変数=従属変数、予測変数=独立変数ですね。ややこしい~!
b.→○
c.→×
d.→○…重相関係数の計算式から正しいのですが、私には説明できません。分散とはなにかについては、また後日アップします。
e.→○…標準偏回帰係数の意味、調べておきます。「予測変数の予測における重み」という言葉の意味はわかるようになりました。

14-25
a.→○…偏回帰係数の意味も調べておきます。
b.→○
c.→○…交差妥当性とは、ある1つの場面で決定された妥当性が、他の場面でも同様に成り立つかどうか明らかにするもの。なぜ、また何の交差妥当性を調べるのか、具体例がないとわかりにくです…
d.→○…相関が高い予測変数どうしならば、加算する意味がないのはわかります
e.→×…できるだけ多いことに意味がないのもわかります。

1つの問題を完全に理解するまで、何年かかることやら…です。


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