双極Ⅱ型障害
22日(日)のNHKスペシャルを、家族がビデオに撮っていました。『うつ病治療 常識が変わる』
そこで、誤った投薬の例として、双極Ⅱ型障害が取り上げられていたので、まとめておきます。
DSM-ⅣRでは、気分障害に分類されるうつ病(大うつ病性障害)ですが、双極Ⅱ型との誤診により、誤った投薬で悪化する場合があります。
双極性障害のDSMの説明はわかりにくいです。(T_T)
双極Ⅰ型障害
以前に少なくとも1回、躁病エピソードまたは混合性エピソードが存在
双極Ⅱ型
少なくとも1回の軽躁病エピソードを伴う、反復性大うつ病エピソードの存在
双極Ⅰ型は、ご存じの通り、単一躁病エピソードと、最も新しいエピソードが何かによってさらに分類されます。
私の理解では、双極Ⅰ型が、いわゆる躁鬱病で、単一躁病エピソードは、躁病だけのタイプ。
双極Ⅱ型は、基本はうつ病で、ときどき軽躁になるようです。
さて、双極Ⅱ型の人は、うつ状態のときに受診するので、うつ病と誤診されやすいのです。そして、抗うつ薬が投与されるとどうなるか、です。
番組によると、抗うつ薬の作用により、軽躁状態のときによりハイな状態になるそうです。そしてその反動が起り、うつ状態のときの落ち込みも激しくなります。気分変動の幅が大きくなるのです。うつは悪化します。
このような患者さんには、気分安定薬を処方すべきで、実際薬を変えて回復に向かわれた患者さんの例が取り上げられていました。
気分安定薬は、躁状態を抑制します。炭酸リチウム(おもな商品名リーマス)の他、カルバマゼピンやバルプロ酸があります。
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コメント
じゅんさん、コメントありがとうございます。
薬関係は私は門外漢なので、本で読む以上の知識は全くありません。また、教えてください。
投稿: ひろみ | 2009.03.05 20:41
双極Ⅱ型障害についての情報ありがとうございます。
鬱状態と(軽も含む)躁状態を繰り返すのですから、気分安定剤はそのどちらに対しても効果的なのか気になったのですが(躁状態をある程度抑えることができても、鬱状態に対しては逆効果であるのならその処方はどうなのかなと疑問に思いましたので)、調べてみたところⅡ型のうつ状態の場合でも気分安定剤の使用が効果的であるようですね。効果がない場合は他の方法をとることもあるようですが。
また詳しく調べてみたいと思います。
投稿: じゅん | 2009.03.04 15:04