流言
震災で被災されたみなさんに、心からお見舞い申し上げます。
昨日は勉強会の参加者の方と、京都の「東山祈りの灯り」に行きました。清水寺のライトアップはやさしい灯りで静粛で、心に浸みました。
2日間の「超勉強会」が終わりました。参加されたみなさん、お疲れさまでした。私も少し疲れました。
『キーワードコレクション心理学』は「学習」の章と「動機づけ」、「感情」の章が読めませんでした。重要な部分なので、各自で熟読して、よく理解しておいてください。
今日、認知的不協和理論についての記述を確認していましたが、ずっと?だった設問の解説を見つけました。
9-24C
大地震や大きな災害の際には,事実の裏付けなしに,大きな被害が発生したとか,さらに大きな余震の来襲があるはずなどの流言が広まることが多い。
タイムリーすぎてデリケートな話題ですが、試験問題です。今は現実と切り離してください。
この現象を認知的不協和理論で理解できるのですが、なぜなのか、明確にわかっていませんでした。
認知的不協和理論は、認知要素間に不協和が生じた場合緊張状態に陥る。人はその緊張状態を低減するべく動機づけられるという理論です。
低減の方法には
①行動を変化させる
②認知を変化させる
③新たな認知を付加する
④新たな情報への選択的接触を行う
があげられます。
また、この認知的不協和理論で、次の現象も説明できます。
11-18b
ある集団に加入するために多大の努力を払うと、その集団に対する魅力が高まる。
→努力する正当な理由がない場合不協和が喚起されるので、努力することを対する正当な理由を探し求めることになる。その結果、努力をはらったその目標の価値を高く評価するようになる。(「努力の正当化」)
そして9-24Cは「不安の正当化」です。不安を正当化するって、どうして??
→大きな被害を目の当たりにしていないのに自分の不安が高まっている場合、この不安を将来再び災害が起こるという認知を付け加えることで正当化する(p.355)
なるほど! 目からうろこでした。
今、通信講座のテキストのアップデート版を作成中です。がんばります。
次回の関西での勉強会は5月の連休になると思います。詳細が固まりましたら、アップさせていただきます。
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