災害ストレス
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5月10日の朝日新聞に災害ストレスについての記事があります。いいなと思ったのは、最後の一言。
「日本人に『あなたの身の回りに心のケアが必要な人はいませんか』といっても食いつきにくい。御用聞きのように、上手に被災者のニーズを聞き出す中で、把握していくことが大事だ」
「御用聞き」という表現、言い得て妙だと感心していたら、私の尊敬する恩師の言葉でした。
記事には、災害害ストレス」反応のチェックリストが掲載されています。このリスト、診断するものではなく、気づくきっかけのためのものだとか。
確かに、DSMの急性ストレス障害と照合しても一致しません。そこで、先述の恩師も著書の1人である、『心的トラウマの理解とケア』(じほう)のp.5「トラウマへの心理的な反応」と見比べると、一致するものが多いです。
「トラウマへの心理的な反応」
1.PTSDの症状…侵入・過覚醒・麻痺(回避は書かれていません)
麻痺の説明:
あたかもトラウマ体験が意識から切り離されたようになり、体験の記憶や実感が乏しくなる。周囲の人々や自分の未来からも切り離されたように感じ、人々との自然な交際や、将来の計画などができなくなる。
2.感情の変化…抑うつ・悲哀・怒り・焦り・無力感・罪悪感,不安の身体症状として不眠・食欲低下・動悸・ふるえ・発汗・呼吸困難・しびれ
3.対人関係の変化
付) 一般的な精神疾患…気分障害・不安障害・短期精神病性障害 など
「災害ストレス」反応チェック(新聞記事より) → 「トラウマへの心理的な反応」に当てはめると…
1.気分が沈んでゆううつ → 感情の変化・抑うつ
2.何をするのもおっくう → 感情の変化・無力感(?)
3.疲れやすく、気力がわかない
4.物事に集中できない
5.いらいらが強い → 感情の変化・焦り
6.いろいろなことがとても不安 → 精神疾患・不安障害
7.地震のことが頭に浮かぶと気分が悪い
8.地震のことは考えたり話したりしたくない → (上記の本にはないですが、PTSDの回避)
9.ちょっとしたことにもビクッとする → PTSD・過覚醒
災害ストレス反応は、人間として正常な反応。大部分の人は専門的なケアがなくても、本人の回復力や周囲の人のケアで、数週間から数ヶ月で回復すると新聞記事にあります。ポイントは
▽安全安心な場所で十分な休養をとる
▽適度に体を動かす(気分転換)
▽家族や周囲の人たちが声を掛け合う(精神的に孤立しない、させない)
▽信頼できる人に思いを話す(緊張をほぐす)
これらは、災害ストレスに限らず重要ですね。自分でも意識して、自分に対しても、周囲の人たちにも実践しようと思います。
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